山陰地方の食品卸が地元の逸品を全国流通 社内研修で組織力強化
(※本記事は「食品新聞」に2025年1月28日付で掲載された記事を、許可を得て掲載しています)

山陰地方の食品卸・えびす本郷(鳥取県鳥取市)は組織力を強化して松江の和菓子を中心に地元企業の逸品を全国流通している。
同社は2005年に“チーム和菓子”を立ち上げ、軌道に乗り始めた08年頃から右肩上がりに売上げを拡大している。
なお松江は京都、金沢と並び日本三大菓子処として知られる。
24年の状況について、24年11月26日、取材に応じた渡邉健次社長は「和菓子の伸びは若干鈍化したものの、今も2ケタ近くの伸びをみせている。流通さまからの引き合いも強まり配荷が広域化している。日本には各地に銘菓があるにもかかわらず、売場が画一的になってしまっているのが課題で、売場を多彩にしたいというニーズがある」と語る。
小売企業専用のオリジナル和菓子の依頼も増えているという。
和菓子のスーパーでの定番化や導入拡大にあたり立ちはだかるのが物流問題。松江市の和菓子屋は、後継者が存在し設備投資に積極的なところとそうでないところと二極化している。
EOS発注から納品まで、流通菓子と同様の対応ができている和菓子屋も一部で存在するが、多くの和菓子屋は受注から納品までの仕組みづくりが道半ばという。
えびす本郷は、流通の仕組みが整っていない和菓子屋と小売企業との橋渡し役も務める。
「小売企業さまからすると、個々のメーカーさまと口座を開設されると商品管理が煩雑になる。当社が複数のメーカーさまの商品を一括して卸すことで煩雑さを解消し、急なオーダーにも対応することでメーカーさまにも重宝していただいている」と説明する。
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