JPYC、シリーズBで累計約60億円を調達 物流大手が参画
日本円ステーブルコイン「JPYC」を発行・運営するJPYC(東京都千代田区、月刊事業構想2026年8月号参照)は2026年8月5日、シリーズBラウンドのエクステンションを実施し、シリーズBの累計調達額が約60億円に達したと発表した。今回のエクステンションでは、物流大手のAZ-COM丸和ホールディングス(月刊事業構想2026年1月号参照)が新たに出資者として参画した。調達した資金は金融とweb3の両領域でのエコシステム拡大に充て、「JPYC」の社会実装を加速する。JPYCとAZ-COM丸和ホールディングスは2026年7月22日に資本業務提携を発表している(関連記事)。
「JPYC」は日本円と1対1で交換できるステーブルコインで、裏付け資産を預貯金と国債で保全する。同社は2025年8月に資金移動業者の登録を得て、国内の資金移動業者としては初めて日本円ステーブルコインの発行を同年10月に開始した。現在はAvalanche、Ethereum、Polygon、Kaiaの4チェーンで発行しており、今後もチェーン拡大を検討している。
発行以来、JPYCでは流通規模を拡大してきた。当初からのクレジットカード払いやweb3ウォレットでの決済利用に加え、2026年に入ってからは実店舗での決済スキームの実現に向けた複数プロジェクトが稼働し始めているという。
2026年7月21日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2026(骨太の方針2026)」では、「オンチェーン金融」の推進やAIトランスフォーメーション(AX)の重要性に言及している。日本政府はオンチェーン金融を、ブロックチェーン上でステーブルコイン等による資金決済が、商流・物流などのデータ管理とプログラムによって連動・一体化される金融と定義している。