QPS研究所、小型SAR衛星「スサノオ-Ⅱ」を8月20日に打上げ 準リアルタイム観測網の構築へ

株式会社QPS研究所は、小型SAR衛星「QPS-SAR」18号機「スサノオ-Ⅱ」を、2026年8月20日22時(日本時間)以降に打ち上げると発表した。QPS-SARは、合成開口レーダー(電波を地表に照射して反射を捉える観測装置。SAR)を搭載した衛星で、雲や噴煙を透過し、昼夜や天候を問わず地表を観測できる点が特長だ。従来のSAR衛星と比べて約20分の1の質量、100分の1のコストで開発され、民間では世界トップレベルとされる46cmの分解能で画像を取得できる。特許を取得した展開式アンテナを備え、小型ながら高精細な観測を実現する。

18号機は、すでに同じ軌道面に投入されている9号機「スサノオ-Ⅰ」と同じ役割を担い、複数の衛星を連携させて観測を行う「コンステレーション(衛星群)」を拡充する。同社は2028年5月末までに24機、2030年にはさらに機数を増やし、地球上の同じ地点を平均10分間隔で観測できる準リアルタイムのデータ提供サービスを目指している。

打上げには、米Rocket Lab社の小型ロケット「Electron」を用いる。ニュージーランド・マヒア半島にある同社の射場から、高度575kmの中傾斜軌道へ衛星を投入する予定で、天候により順延の可能性がある。衛星の開発・製造・運用はQPS研究所が担い、九州大学の名誉教授陣や若手技術者、北部九州を中心とする25社以上のパートナー企業と連携して量産体制を築いている。

SAR衛星は、光学衛星と異なり天候や昼夜に左右されずに観測できるため、災害状況の把握や海洋監視、インフラ管理などでの活用が期待される。低コストの小型衛星を多数運用してコンステレーションを構築できれば、観測の頻度が高まり、地球観測データを活用できる場面が広がっていくとみられる。