NEDO、浮体式洋上風力の低コスト化へ5テーマを採択 2027年度まで実証研究

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、「次世代浮体式洋上風力発電システム実証研究」において、新たに5件の研究開発テーマを採択した。日本周辺の気象・海象条件や水深条件に適した浮体式洋上風力発電技術について、安全性、信頼性、経済性の観点から技術的成立性を検証し、2030年以降のさらなる低コスト化につなげることを目指す。事業期間は2026年度から2027年度までを予定している。

洋上風力発電は、再生可能エネルギーの主力電源化に向けて導入拡大が期待されている。着床式が難しい水深の深い海域が多い日本では、海面に浮かべた基礎の上に風車を設置する浮体式の早期の技術確立が重要となる。今回の採択では、浮体の製造・施工、係留、風車の施工・保守といった各要素について、コスト低減や信頼性向上に資する技術開発を進める。

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採択された5テーマと幹事企業は次の通り。「TLP型ハイブリッド浮体式洋上風車支持構造物の実用化検証」を株式会社大林組が、「光ファイバセンシングを活用した高耐食型鋼製ケーブルによる係留システムの長期モニタリング技術・健全性評価技術の研究開発」を神鋼鋼線工業株式会社が担う。また「コンクリート製浮体の設計・製造・維持管理を通じた低コスト化に資する技術開発」を大成建設株式会社が、「浮体式洋上風力発電の洋上での風車施工技術および大規模修理技術の開発」を東京電力リニューアブルパワー株式会社が、「モジュール型浮体に導入するピン結合技術およびグラウト接合技術の開発」をJFEエンジニアリング株式会社が幹事企業として実施する。

各テーマは、大学や研究機関、電力・エネルギー事業者などとの共同実施体制で進められる。例えば大阪大学やニューブレクス株式会社、日本海事協会、東京大学、東京電力ホールディングス株式会社、北海道電力株式会社、清水建設株式会社、株式会社ユーラスエナジーホールディングスなどが名を連ね、素材・建設・電力・海事の各分野が連携して技術課題に取り組む。

浮体式洋上風力発電は、量産や施工の効率化、係留・保守にかかるコストの低減が普及に向けた課題とされる。NEDOは今回の実証研究を通じて商用化に向けた技術課題を整理し、浮体式洋上風力発電の導入拡大に貢献するとしている。国産技術の確立は、再生可能エネルギーの主力電源化と関連産業の国際競争力向上を後押しするものとして注目される。