梅酒の梅とお茶の茶殻を発酵 ラグーンブリュワリーがアップサイクル酒を一般発売
ラグーンブリュワリー合同会社(新潟市)は、梅酒を仕込んだ後に残る梅の実と、お茶を抽出した後の茶殻を米とともに発酵させたクラフトサケ「ResonEcho(レゾネコ) 梅と茶」を、8月6日に一般発売した。720ミリリットルで希望小売価格は2200円(税別)。同社は「感激できる、多様なおいしさ」を掲げ、日本酒の枠にとらわれない酒造りに取り組んでおり、本商品は「捨てられるから使う」のではなく「おいしいから生まれ変わる」という考え方に基づくアップサイクル酒に位置づけられる。
「ResonEcho 梅と茶」は、梅由来のやわらかな甘酸っぱさが広がり、茶由来の旨味とほのかな渋みがアクセントになる味わいで、梅と茶に由来するピンク色の外観が特徴となっている。食中酒としての活用を想定した設計だという。同商品は2025年にプロトタイプを新潟市・村上市の酒販店限定やイベントで販売し、好評を得ていた。前年版では梅の印象が強かったことから、今回は茶とのバランスを見直し、より辛口寄りの味わいに仕上げ直した。
商品は、地域の酒蔵・製茶事業者との共創によって生まれた。梅酒製造後の梅の実は麒麟山酒造株式会社(新潟県阿賀町)が、茶抽出後の茶殻は冨士美園株式会社(新潟県村上市)が提供し、ラグーンブリュワリーが米とともに発酵させて醸造を担う。製造工程では、梅は蒸して種を取り除いたうえでペースト状にして醪(もろみ)へ投入。茶殻は一部をお湯で抽出して仕込み水として使い、残りはそのまま醪へ加える。それぞれの原料を持ち寄り、役割を分担することで、廃棄されていた素材を再び飲用の酒へと生かす仕組みを構築した。
副産物として扱われてきた梅の実や茶殻を発酵の主原料に用いる取り組みは、食品分野におけるアップサイクルの新たな可能性を示すものといえる。地域で生まれる素材を地域内で循環させながら、独自の味わいをもつ酒として商品化する試みは、原料の有効活用と地域産業の連携を両立させる一例となる。商品はラグーンブリュワリーの公式サイトで順次案内される予定で、販売地域の制限は設けていない。