NTTドコモビジネス、千歳市・三菱地所と連携協定 先端半導体R&D拠点の形成へ
NTTドコモビジネスは、北海道千歳市および三菱地所と、千歳市の工業団地「千歳美々ワールド」内に先端半導体の研究開発・イノベーション推進拠点「(仮称)Chitose Technology Frontier」を形成するための連携協定を2026年10月23日に締結したと発表した。国内外の企業や大学、研究機関、行政などが集まり、次世代半導体を核に幅広い分野の研究開発(R&D)を実施する拠点を目指す。
Chitose Technology Frontierイメージパース(作成:株式会社三菱地所設計)
背景には、千歳市で進む半導体産業の集積がある。同市では、Rapidus(東京都千代田区)の次世代半導体の研究・開発・製造拠点のほか、産業技術総合研究所(産総研)の最新鋭の半導体製造装置(High-NA型EUV露光装置)を備えた拠点や、技術研究組合最先端半導体技術センター(LSTC)の先端後工程のオープンイノベーション拠点の整備が進んでいる。3者はこうした集積を生かし、国内外の研究者・技術者が交流・共創できる環境を千歳美々ワールドに構築する。
千歳美々ワールドは新千歳空港に近接する工業団地で、半導体関連産業の立地が進んでいる。協定では、拠点形成に向けた事業全般の企画・推進、開発用地の権利保全、インフラ整備と企業立地・共創環境の創出、企業誘致や大学・研究機関との連携促進、運営組織の組成の各分野で3者が連携する。役割分担は、千歳市が全体統括と総合企画、三菱地所がエリア開発の企画・推進、NTTドコモビジネスがICT基盤整備の企画・推進を担う。
拠点の特徴は、新千歳空港を通じた国内外とのアクセスの良さや、産総研・LSTCの研究開発拠点、次世代半導体の製造拠点との近さ。世界水準の研究・製造基盤やオープンな研究開発機能を集め、半導体製造の前工程から後工程までの研究開発・検証を一貫して行える環境を整えることで、開発サイクルの加速を図る。Rapidusをはじめとする国内外のプレーヤーとの共創を促し、フィジカルAIやGX(グリーントランスフォーメーション)といった半導体の需要産業との接続や、半導体人材の育成・採用にもつなげる。
NTTドコモビジネスは2026年9月に千歳市と次世代半導体産業の振興やまちづくりに関する包括連携協定を結んでいるほか、同年4月にはRapidusへの液冷データセンターの提供も発表している(関連記事)。今後は今回の協定に基づき、拠点形成に向けた具体的な検討を加速させ、産学官が連携して新たな価値の創造と社会課題の解決に貢献するとしている。