SBJ銀、LINE NEXT、JPYC 円建てステーブルコインでの口座連携チャージ実証へ

韓国・新韓銀行の日本現地法人であるSBJ銀行は、LINEヤフーの関連会社で米国に本社を置くLINE NEXT、日本円建てステーブルコイン「JPYC」を発行するJPYC(月刊事業構想2026年8月号参照)の2社と、業務提携に関する覚書を2026年10月20日に締結したと発表した。銀行口座と連携してステーブルコインをチャージする新たな仕組みの概念実証(PoC)を3社で進めるほか、SBJ銀行とLINE NEXTはWeb3領域での戦略的な協業を検討する。

覚書は2つの柱で構成される。1つ目はSBJ銀行とLINE NEXTの戦略的業務提携で、LINE NEXTのデジタルウォレット「Unifi」を含むWeb3エコシステムやプラットフォームサービスと、SBJ銀行のバンキングサービスを組み合わせた協業分野を探る。共同プロモーションや事業開発での協力、共同事業の可能性についても協議する。2つ目は3社による口座連携型チャージ機能のPoCで、各社が口座インフラ、ステーブルコインの発行・償還インフラ、ウォレット基盤をそれぞれ提供し、口座連携からステーブルコインの発行、ウォレットへの統合に至る一連の流れを技術・運用の両面から共同で設計する。

PoCでは、SBJ銀行が銀行口座と銀行インフラを提供し、ステーブルコインと既存の金融サービスをつなぐ仕組みを検証する。PoC後には、LINE NEXTと共同で送金・決済を含む新たな金融サービスの事業化も検討する。LINE NEXTは「Unifi Pay」をはじめとするデジタルサービスとブロックチェーン関連技術を提供。JPYCは発行体として、発行・償還機能に関する技術支援や専門的な知見を提供し、実証環境の構築とサービスの実現可能性の検証を支援する。

SBJ銀行は2017年7月に「デジタルカンパニー宣言」を掲げ、組織や企業文化を含めたDXを進めてきた。2020年にはシステム子会社のSBJ DNXを設立し、他の金融機関向けにクラウドバンキングシステムやBaaS基盤を提供している。2026年1月には、韓国内でSBJ銀行の口座残高から直接決済できる韓国専用デビットカード「SBJトラベルKデビット」を発売するなど、日韓をつなぐ金融サービスや決済インフラの整備にも取り組む。同行は今回の提携を通じてJPYCを活用した新たな金融サービスの提供を目指すとともに、ブロックチェーンやWeb3、ステーブルコインの領域で国内外での事業展開を図るとしている。