民泊観光協会、京都に「地域共生型民泊」を提言 認証制度の創設求める
一般社団法人民泊観光協会(JAMTA)は10月23日、同協会の京都支部にあたる特定非営利活動法人京都ホームシェアリングクラブ(KHSC)の呼びかけで発足した「京都民泊市民会議」が、10月20日に京都市および市議会各会派へ提言書を提出したと発表した。市民会議は、宿泊事業者と市民が対話し、京都に資する民泊のあり方を考える場として2026年に設立された組織で、「規制か推進か」という二項対立を超え、「地域共生」という第三の視点から宿泊政策を提案することを目的に掲げる。
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提言書は三つの柱で構成される。第一に、法令遵守に加え、地域との対話や地域活動への参加、防災・防犯への協力などに取り組む優良事業者を評価する「地域共生型民泊認証制度」の創設。第二に、防災・防犯、空き家対策、京町家など文化資産の継承、景観保全、地域活性化を通じた地域社会への貢献。第三に、規制のみに頼らず、事業者・地域住民・行政の対話と協働による仕組みづくりを進める自主的な改善の推進である。「地域に負担を与えないことから、地域に貢献することへ」という考え方を軸に据える。
市民会議は、座長に新川達郎・同志社大学名誉教授を迎え、行政書士、景観保全団体、自治連合会・自治会の役員、JAMTA代表理事の小林和子氏、KHSCの役員らが委員として参加する。設立を呼びかけたKHSCは、JAMTAの京都支部として地域共生型民泊の普及や調査研究を担う。JAMTAは2019年10月設立で、民泊・宿泊観光分野の調査研究や人材育成、地域共生の推進、防災支援などに取り組んでいる。
京都市では「京都市にふさわしい民泊の在り方検討会議」で規制強化が議論されている。民泊は近隣トラブルの原因として語られる一方、地域との共生や空き家活用、文化継承、防災協力といった役割は十分に論じられてこなかったと市民会議は指摘する。地域に貢献する事業者の取り組みを評価する認証制度を軸に据えた今回の提言は、規制のみにとどまらない宿泊政策のあり方を議論する材料となりそうだ。