介護と仕事の両立、最大の不安は「精神的負担」が53% 相談カフェで65%の不安軽減も
株式会社ワーク・ライフバランスは、提供する「介護離職予防研修・定額制サービス」内のコンテンツ「介護と仕事の相談カフェ」において、参加者アンケートの分析結果を公表した。2025年1月より提供を開始した本サービスを通じ、介護と仕事の両立における最大の不安が「精神的負担」である実態が浮き彫りとなっている。
分析結果によると、介護と仕事の両立に際して「精神的な負担が大きい」と回答した参加者は53%にのぼり、半数を超えた。次いで「出費が多く経済的に苦しい」が35%、「休むと周りに迷惑がかかる」「職場で理解を得られるか不安」がそれぞれ23%となった。経済的不安や職場への遠慮に関する回答もみられ、心理的負担への支援ニーズに加え、特定の個人に業務が集中しない体制づくりや相談しやすい風土づくりの重要性がうかがえる。
一方で、「介護の専門家」であるNPO法人となりのかいご代表理事・川内潤氏と、「働き方の専門家」である同社コンサルタントによる基礎知識提供とリアルタイムの相談機会を設けた結果、回答者の65%が「不安が減少した」と回答した。参加者からは「全てを抱え込んではいけないことがわかった」「プロの方の考え方に共感し、罪悪感がかなり楽になった」といった声が寄せられており、早期に専門的な情報へ触れることが、両立に向けた前向きな土台作りに寄与している。
年間約10万人が介護を理由に離職する日本において、介護離職は個人の課題にとどまらず、企業経営を揺るがす組織的リスクとなっている。介護離職者の約半数が介護発生から2年以内に離職しているという調査結果もあり、突発的に始まる介護に対して、いかに早い段階で両立体制を構築できるかが重要となる。
2025年4月に施行された改正育児・介護休業法により、事業主には介護離職防止のための個別周知・意向確認および雇用環境整備等の措置が義務付けられた。しかし、終わりが見えず状況が個別化しやすい介護においては、制度の整備のみならず、組織全体の介護リテラシー向上と相談しやすい風土の醸成が不可欠である。