AI生成ニュースは信頼されにくいという調査結果 透明性や正確性に懸念の声も
(※本記事は『THE CONVERSATION』に2024年10月14日付で掲載された記事を、許可を得て掲載しています)

人工知能(AI)とニュース制作に関して、カナダ人は、AIがどのように、そしてなぜジャーナリズムに活用されているのかを知りたがっている。もしその透明性が確保されなければ、彼らは報道機関への信頼を失う可能性がある。
ニュースの受け手の多くは、AIがニュースの正確性や誤報の拡散にどのような影響を与えるかについて懸念しており、AIがジャーナリズムにどう利用されるかについて政府の規制を支持する声が多い。
上記の結論は、日常的にニュースを閲覧する1,042名の人々を対象に行った調査で判明した内容の一部だ。
この調査は、ジャーナリズムの新たなアプローチを研究する「グローバル・ジャーナリズム・イノベーション・ラボ」の一環として実施されたものであり、我々トロント・メトロポリタン大学のチームは、視聴者の視点からニュースを見て、最善の手法を開発することに特に関心を持っている。
業界では、AIの活用でより良いジャーナリズムが実現することが期待されているが、その倫理的な活用方法を確立するにはまだ多くの課題が残っている。
例えば、AIがタスクの処理時間を短縮することで、本当により良い取材に時間を使えるかどうかについては懐疑的な声もある。
我々の研究が、報道機関がAI活用に関する基準を策定する際に視聴者の優先事項を理解し、ジャーナリズムに対する信頼のさらなる低下を防ぐ助けとなることを期待している。
ニュースメディアにおけるAIと透明性

調査の結果、AIを使用するメディアが透明性を欠くことは重大な影響をもたらす可能性があることがわかった。調査対象者の約60%が、AIによって生成された記事を人間が書いたと思い込んでいた場合、報道機関への信頼を失うだろうと回答している。これは、国際的な調査でも同様の傾向が見られる。
我々の調査では、85%以上の回答者が報道機関はAIがどのように使われているかについて明らかにすべきだと回答しており、4分の3がAIによって生成されたコンテンツには注意書きをすべきだと述べている。また、70%以上が、AIの使用に対して政府の規制を望んでいる。
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