尿中核酸解析によるがん早期発⾒・克服に向けたコンソーシアムが発足

がん領域を中⼼に、疾患の早期発⾒や個別化医療を実現するための次世代検査開発に取り組むCraif(東京都文京区)は2023年2月28日、北⽃病院(北海道帯広市)、森⼭病院(北海道旭川市)、静和記念病院(北海道札幌市)、サツドラホールディングス(北海道札幌市)との5者間において、尿中核酸解析によるがん早期発⾒・がん克服に向けたコンソーシアム「CRUSH-Cancer(クラッシュキャンサー)」を発⾜したと発表した。 

「CRUSH-Cancer」では、Craifが提供している尿中マイクロRNAを用いた次世代がん検査「miSignal(マイシグナル)」の医学的あるいは社会的な有効性を検証する。「miSignal」は尿検査であるため検査による⾁体的負担がほとんどなく、また精度も⾮常に⾼いという特徴があり、今後のがん医療を⼤きく変⾰させる可能性がある。同コンソーシアムでは医療的な合理性のみならず、社会的なリスク、ベネフィットも合わせて注意深くエビデンスを構築し、社会への理解を得つつフェアに取り組みを進めていきたいとしている。 

Craifは、2018年創業の名古屋⼤学発ベンチャー企業(月刊事業構想2022年1月号参照)。尿などの体液中から、マイクロRNA をはじめとする病気に関連した⽣体物質を⾼い精度で検出する基盤技術「NANO IP(NANO Intelligence Platform)」を有しており、同社はこれを⽤いて、がんの早期発⾒や⼀⼈ひとりに合わせた医療を実現するための検査の開発に取り組んでいる。

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2⽉27⽇に開催された「CRUSH-Cancer」発足調印式の様子