日本が世界初 ICAO国際航空スキームでSAFによるCO2削減を報告
国土交通省は2024年12月23日、国際民間航空機関(ICAO)が運用する「CORSIA(国際民間航空のためのカーボン・オフセット及び削減スキーム)」において、SAF(持続可能な航空燃料)の利用に伴うCO2排出削減報告を世界で初めて実施したと発表した。世界的にSAFの利用が拡大する中で、世界初となる報告とICAOによる公式文書の公開がなされた。これは世界中でSAF利用を推進する契機になるとの見解を国交省は示している。
今回の報告は、全日本空輸(ANA)と日本航空(JAL)の2社から提出された2024年のSAF利用によるCO2排出削減データに基づくもの。国交省航空局がICAOへ報告した結果、正式に承認され、公式文書として公開された。2019年にCORSIAが開始されて以来、SAFの利用によるCO2排出削減を報告した国は日本が初となる。
ICAOは国際航空分野において、2020年以降のCO2総排出量を2019年水準以下に抑制すること、および2050年までのカーボンニュートラル達成を長期目標として掲げている。この目標達成に向け、従来の化石燃料由来のジェット燃料と比較してCO2削減効果が高いSAFの製造・利用拡大が重要な施策として位置づけられている。