MATCHA、訪日客へ地域情報を6言語で届ける「Locally」を公開
MATCHA(東京都中央区)は、地域の観光事業者が訪日客へ多言語で直接情報を発信できる新メディア「Locally(Locally - Official Japan Travel Guides by MATCHA)」を2026年6月1日に公開した。同社は「世界を日本のファンにする」を掲げ、世界227の国と地域から333万のユニークユーザーが訪れる訪日・在日外国人向け多言語メディア「MATCHA」を運営している。Locallyは、自治体・観光協会・宿泊施設・交通事業者などが情報を日本語で入力すると、その内容を6言語に自動翻訳して発信できる仕組みを備える。「行き先」だけでなく、花火・温泉・自然・和牛・ローカル文化といった「テーマ・体験」から地域と出会える設計とし、地域名があまり知られていなくても、訪日客の希望に応じて来訪につなげられるようにした。新たに多言語の問い合わせ機能も搭載し、関心を持った訪日客が地域から直接情報を得られる環境を整えた。
同社がこれまで提供してきた情報発信サービス「MCM(MATCHA Contents Manager)」(関連記事)を基盤に、大幅なアップデートを行って展開する。MCMはすでに全国47都道府県、累計1000件以上の観光事業者に導入されている。Locallyではこの実績を土台に、AI時代の情報環境へ対応できる改良を実施した。掲載対象は観光情報としての信頼性を重視し、自治体・観光協会・DMO、交通事業者(航空・鉄道・バス)、宿泊施設、レジャー・商業施設など、地域観光に関わる事業者を中心とする。公開にあわせ、2026年6月23日には利用対象事業者向けのオンライン説明会(無料)を開催する予定だ。
観光庁と日本政府観光局(JNTO)は2026年5月、2026〜2030年度を対象とする新たな「訪日マーケティング戦略」を策定し、本物の体験を求める旅行者を意識した地方誘客を国策として位置づけた。観光庁の宿泊旅行統計調査(2026年2月)でも、三大都市圏を除く地方部の外国人延べ宿泊者数は前年同月比7.8%増と、三大都市圏を上回る伸びを示している。一方でMATCHAは、魅力がありながら訪日客へ十分に届いていない地域の存在を課題として捉えてきた。AIが旅行者に代わって情報を調べ、旅先選びを支援する時代には「誰が発信した情報か」の重要性が高まるとし、地域の観光当事者が自ら世界へ発信できる環境の整備は、訪日客と地方をつなぐ新たな観光インフラとして期待される。