AEA2024 マレーシアのバイオ廃棄物処理企業が1位を獲得

アジア・アントレプレナーシップ・アワード(AEA)運営委員会は2024年11月21日、イノベーション・アワード「AEA2024」を千葉県柏市の柏の葉キャンパスで開催した。AEAは2012年に始まったイノベーション・アワードで、今回が13回目となる。

2024年のテーマは、「Life Science & Healthcare」「Mobility」「Environment & Energy」「Smart City to C」「Space」。これらに関連したビジネスを手掛ける、アジア各国・地域の技術系スタートアップが参加した。これらの企業は、既に製品やサービスのPoCを終えており、顧客に対しプロトタイプや製品サンプルを用いて、協業や製品の販売などについて商談ができる段階にある。

2024年の優勝企業は、マレーシアのEntomal Biotech社(下写真)。アメリカミズアブにより生ごみなどの有機性廃棄物を昆虫たんぱく質と肥料に転換する、というビジネスを実施している。生ごみを使ってアメリカミズアブの幼虫を育て、虫体はペットフードなどに、幼虫の排泄物は有機肥料として用いる。アメリカミズアブの幼虫は、魚や両生類、爬虫類などのペットの餌としてすでに定評がある。

第2位はニュージーランドFormus社。AIを用いた3Dモデリングで、患者ごとに異なる骨・軟骨組織の形状に合わせた関節置換術をより安価に提供することができる技術を開発した。手術前の画像診断と、手術中のガイドをつなぐプラットフォームも提供している。

第3位は輝翠TECH(宮城県気仙沼市、関連記事)。オフロードで自律走行する移動・運搬用ロボットを開発している企業で、建設業や農業などへの利用を構想している。輝翠TECHは柏の葉賞も受賞しており、柏の葉でビジネスモデルの実証を行うとともに、プロダクト、サービスの改良を行う予定だ。

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