フォワーダー対決 グローバル企業の成長を陰で支える大手2社
海上、航空、陸上の最適輸送ルートを提案・手配し、国際物流の複雑な手続きも担うフォワーダー(貨物利用運送事業者)は、貿易や企業のグローバル化を陰で支える。国内大手2社、近鉄エクスプレスと郵船ロジスティクスの動向を見る。
世界を行き来する貨物の輸送において、船舶や航空機、トラックなど最適の手段やルートを選び、荷主と船舶・航空会社に代わって輸送の手配から物流管理、輸出入手続き、在庫管理など様々な業務を行うのが国際物流企業。グローバル企業の海外展開における陰の立役者として活躍してきた。我が国を代表する近鉄エクスプレス、郵船ロジスティクスは今、どのような状況にあるのか。
近鉄エクスプレスの歴史は、1948年、近畿日本鉄道業務局観光部での外国航空会社の代理店業務に始まる。その後、1955年設立の近畿日本ツーリストへ航空事業を引き継ぎ、1969年から香港、米国に法人を設立して事業を拡大。1970年からは日本初の航空貨物専業会社として高度成長期における日本企業の海外ビジネスを支えた。1985年以降は英国、ドイツ、台湾、オーストラリア、さらには中国各地にも拠点を広げ、2005年には外国系物流業者初の中国国内航空貨物取扱ライセンスを取得。2015年にはシンガポールの物流企業APL Logistics(APLL)を子会社化し、自動車等を扱う米国大手企業を中心とした、同社の付加価値の高いロジスティクスを戦力に加えている。
2022年、近鉄グループホールディングスの完全子会社となった同社の営業収入構成割合は、現在、日本、台湾、韓国の他、東アジア、東南アジア、オセアニア、そしてAPLLでの事業が大半を占める。2022年を起点とする「経営計画2027」では、長期ビジョン「“Global Top 10 Solution Partner”〜日本発祥のグローバルブランドへ」のもと、アジア〜欧州間の物量拡大、APLL事業のさらなる高付加価値化を通じて、長期的には営業収入1兆円、航空物量100万t以上、海上物量100万TEU以上の実現を目指す。
一方、郵船ロジスティクスは、1955年、国際旅行公社としてスタートし、その後日本郵船の支援を得て郵船航空サービスとなった。1994年に旅行事業を郵船トラベルに譲渡、2010年に、日本郵船の物流事業との事業統合を経て郵船ロジスティクスとして新たなスタートを切る。2018年には日本郵船による子会社化が完了、2025年に郵船ロジスティクスグローバルマネジメントに本社機能が承継され、現在の郵船ロジスティクスは国内地域7社を統合する日本地域事業会社となっている。
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