広島から拓く観光の未来 産学間共創による事業構想

広島県、広島県観光連盟、三井不動産、事業構想大学院大学が連携し、「世界トップ10・日本トップ3の観光県を目指す!事業構想プロジェクト研究」を2025年6月から2026年3月まで実施した。
本プロジェクト研究は、広島国際空港を核に、新たな観光ルート開発や観光コンテンツ造成、関係人口の創出を通じて、観光を起点とした地域課題の解決と経済活性化を図る実践型の取組として推進された。
研究会には、公募で選ばれた18名の研究員が参加し、約9カ月間にわたり研究を進めた。事業構想大学院大学の教授陣による専門的な講義や対話を重ねるとともに、広島空港や県内各地でのフィールドリサーチを実施。地域資源や観光施策の現状、事業者や関係者の声を現場で捉えながら、構想を事業として成立させる視点で検討を深めていった点が特徴である。
グループでの構想計画では、空港利活用を軸に観光ルート開発や体験型コンテンツ造成、周遊促進策などが検討され、個人での事業構想計画では各自の専門性や所属組織の強みを生かした多様な観光事業案がまとめられた。最終発表会では、産官学が立場を越えて構想を磨き上げてきた成果が共有され、将来の社会実装に向けた具体的な議論も行われた。
修了後も研究員同士や関係機関とのネットワークを基盤に、構想を継続的に発展させていくことが期待され、共創を通じた広島観光の新たな可能性が示された。

「世界トップ10・日本トップ3の観光県を目指す!事業構想プロジェクト研究」の修了式(左)、
研究会の様子(右)
<研究員の声>
広島県三次市にて「三次市みらい価値共創プロジェクト研究」を2025年7月から2026年3月に実施。
修了した研究員のインタビューを紹介する。
たくさんのアイデアを考え
失敗を恐れず次へ進む
理学療法士として病院で勤務していましたが、ビジネスの知識を身に付けたいと思い、プロジェクト研究に参加しました。その後、勤務していた病院を退職することになり、人生の転機とともに、新しいことに挑戦する機会を得たと感じました。
研究会では教授陣の講義に加え、同じ研究会の研究員の皆さんの考えや意見からも日々新たな発見がありました。そして、これまでは医療保険や介護保険をベースに考えていましたが、公的サービスが行き届かないところに参入できるチャンスがあることに気付き、視点を大きく転換することができました。研究会を通して、たくさんのアイデアを出し、考え抜き、失敗を恐れず次へ進む姿勢の大切さを実感しました。今後は個人事業主として事業を展開し、スクラップアンドビルドで複数の事業にチャレンジしていきたいです。
田原 岳治(たわら・たけはる)
理学療法士
(三次市みらい価値共創プロジェクト研究 修了生
事業構想計画書
退院直後の短期見守りサービス
20年以上、退院後の在宅リハビリに携わってきた理学療法士としての経験から、「退院直後の3ヶ月」という公的サービスの空白期間に着目。週3回・30分・4週間という最小ユニットで、理学療法士・看護師・介護福祉士などの専門家が高齢者宅を訪問し、10項目(歩行状態・服薬状況・郵便物管理・日常動作など)をチェックして、遠方の家族にLINE等で報告するサービス。三次市の人口流出先の多くは近隣の広島市などであり、「親が心配で遠くに行けない」層にニーズがある。地域包括支援センターのヒアリングでも、軽症者への対応余力がなく民間サービスの余地が確認済み。自身のネットワーク(自治会・PTA・自主防災)を活かして信頼ベースで受注し、フランチャイズ的に横展開して10年後10億円を目指す。
「三次市みらい価値共創プロジェクト研究」の研究会の様子
プロジェクト研究
プロジェクト研究は、事業構想大学院大学 修士課程のカリキュラムのエッセンスを活かし、研究参加者の新たな事業構想と事業計画構築を行う1年間の研究会です。
担当教授が1年間を通じて、多彩なゲストを招きつつコーディネートとファシリテーションを行い、研究員の知見を高めながら推進していきます。
プロジェクト研究 概要
研究会:定例研究会(1回4時間、隔週24回開催、共同研究会年6回)等
形式:テーマ型/一社型
目的:新規事業、既存事業の再構築、地域活性などの構想・構想計画構築
定員:10〜15名
主担当教員:事業経験豊富な実務家教員
事業構想セミナー・説明会
セミナー、プロジェクト研究の説明会を実施しています。
中期経営計画策定プロジェクト
開講:2026年7月~2027年6月
※説明会・個別相談については、ホームページをご覧ください。