構想研究を継続的に活かす 企業事務局交流会を実施

奈良市 研究員の構想発表
共創が生む地域の未来

事業構想大学院大学は、奈良市役所および大和ハウス工業と連携し、「奈良市みらい価値共創プロジェクト研究(第3期)」の最終発表会を、2月20日にみらい価値共創センター(コトクリエ)で開催した。本プロジェクト研究は、2025年の大阪・関西万博を見据え、奈良市では「未来社会を『共創』」するための取組として、2023年度より3か年にわたって実施された。奈良市の地域課題解決や経済活性化を目的に、自治体職員や企業人材らが立場を越えて事業構想を描き、実装を目指す実践型の取組である。

当日は、研究員が1年間の研究成果を発表。奈良公園の夜間活用による観光価値の創出、防災分野でのドローン活用、文化資源を生かした周遊促進策など、地域資源を再編集する具体的な提案が示された。関係者との協議や実証に向けた動きが始まっている構想も見られ、実行を見据えた内容となった。

奈良市の仲川げん市長が発表会に参加し、「構想が着実に前へ進んでいる」と評価。さらに、「行政だけでは解決できない課題に対し、多様な主体が関わることで可能性が広がる。ぜひ実装へとつなげてほしい」と期待を寄せた。また、修了後も期を越えた連携が続くことへの期待にも触れ、共創の基盤づくりとしての意義を強調した。

発表後には修了式が行われ、修了生一人ひとりに修了証が授与された。研究員からは「所属を越えて議論できたことが大きな財産」「奈良をフィールドに挑戦を続けたい」といった声が聞かれ、構想を行動へ移す決意が語られた。

「奈良市みらい価値共創プロジェクト研究(第3期)」の最終発表会、修了式の様子

修了生と関西実践者による
「関西共創セッション」実施

こうした奈良での取組を共有し、新たな接点を生み出す場として、2月21日に開催されたのが、大阪・阪神高速ミナミ交流プラザLoop Aでの「関西共創セッション」だ。本イベントは、修了生と関西圏の実践者が出会い、次の共創の芽を探ることを目的に企画された。

基調講演に登壇した事業構想研究所の河村昌美教授は、「官民連携における共創とは何か」をテーマに講演。地域課題に向き合う際には、目的の共有と継続的な対話が不可欠であることを強調した。完成度の高い計画を最初から求めるのではなく、小さな実践を積み重ねながら信頼関係を築いていくことが、持続的な取組につながると語った。

続くパネルディスカッションでは、奈良市みらい価値共創プロジェクト研究の修了生が登壇。「地域課題解決に重要な“ヒト”を巻き込むコツ」をテーマに議論が展開された。自治体や企業との連携、観光施策を進める中での関係者調整の工夫など、実践者ならではの経験が共有された。

議論を通じて浮かび上がったのは、制度や枠組み以上に“ヒト”の存在が共創の鍵を握るという点だ。相手の立場に立ち、対話を重ねること。その積み重ねが構想を社会実装へと近づける。

会場では参加者との質疑や交流も行われ、「奈良の取組に関心を持った」「修了生と連携の可能性を探りたい」といった声も聞かれた。奈良で生まれた構想は、顔の見える関係の中から着実に次の一歩へと進んでいる。

奈良市みらい価値共創プロジェクト研究の修了生と関西圏の実践者の共創の場として、大阪Loop Aにて「関西共創セッション」が開催された

 

プロジェクト研究

プロジェクト研究は、事業構想大学院大学 修士課程のカリキュラムのエッセンスを活かし、研究参加者の新たな事業構想と事業計画構築を行う1年間の研究会です。

担当教授が1年間を通じて、多彩なゲストを招きつつコーディネートとファシリテーションを行い、研究員の知見を高めながら推進していきます。

プロジェクト研究 概要

研究会:定例研究会(1回4時間、隔週24回開催、共同研究会年6回)等

形式:テーマ型/一社型

目的:新規事業、既存事業の再構築、地域活性などの構想・構想計画構築

定員:10〜15名

主担当教員:事業経験豊富な実務家教員

事業構想セミナー・説明会

セミナー、プロジェクト研究の説明会を実施しています。

地域新価値共創プロジェクト ~WACCA2040~
4/8(水)18:00〜 オンライン
4/9(木)12:00〜 オンライン
新規事業開発プロジェクト研究(第14期)
4月随時 説明会開催(個別相談 受付中)

詳細・申込は事業構想大学院大学公式ホームページより