新たな一歩を踏み出すヒント MPDのセミナー・体験講義

新たな一歩を踏み出すヒント
ＭＰＤのセミナー・体験講義

事業構想大学院大学は、文部科学大臣の認可を得て2012年に開学した社会人向けの専門職大学院だ。新規事業担当者や経営者、事業承継者、地域活性を志す人、起業を目指す人などを対象に、「事業構想」を体系化したカリキュラムを展開している。院生は仕事や家庭と両立しながら、事業の根本となるアイデア発想から構想計画の構築・実践までを研究する「事業構想研究」に取り組む。修了時には、事業構想修士（専門職）（Master of Project Design：MPD）の学位を取得する。東京・名古屋・大阪・福岡・仙台の全国5校舎には、海外を含む広域から多様な業種・業界、バックグラウンドを持つ社会人が集い、互いの知見や経験、価値観を交わしながら、新たな視点・視野・視座を磨いている。

こうした教育研究の一端を体感できる機会として、同大学院では多様なテーマでセミナーや体験講義を実施している。12月に実施した体験講義「新規事業の思考と戦略～社内から始めるイノベーションの第一歩～」は、福岡校で「企業内起業・新規事業」を担当する松田直也客員教授が登壇。企業内で新規事業を構想し、実現へと導く際に直面する課題や、イノベーションを生み出すための思考の枠組みについて、豊富な実務経験を踏まえた講義が行われた。あわせて実施された修了生によるトークセッションでは、社会人大学院で学ぶ意義や、研究を通じて得られた視点の変化が語られ、参加者からは「どのようなことを学ぶかイメージが曖昧だったが体験講義で雰囲気が掴めた」との声が寄せられた。

1月には、新年のスタートに合わせ、全校舎およびオンラインにて新春特別セミナーを多様なテーマで開催していく。

新春特別セミナー
詳細・申込はこちらから

「統合的思考力」を育成するリベラルアーツを取り入れた講義も充実

活発なアイデア交換と繋がりを生み出すサロンスペース（写真は仙台校）

＜現役院生の声＞

学び直しの先で得た
“一生モノ”の同志との出会い

垰田 修平（たおだ・しゅうへい）
株式会社ビーテック
東京校13期生（2024年度入学）

家業に携わりながら、これまでも外部研修やセミナーには積極的に参加してきましたが、「もっと本腰を入れて体系的に学びたい」と思い、大学院に入学しました。最初は「働きながら続けられるか」「40代で学生生活は大丈夫か」と不安でしたが、肩書きを外してフラットに関わることができる仲間と出会い、自然に馴染むことができたと思います。

私は広島から東京校へ通学していますので、特定の週や曜日にまとめて授業を受けるようにするなどスケジュールは工夫しています。同期の院生とは多くの意見を交わします。事業構想のアイデアがいくつも出てきて悩むこともあるほど、自分ひとりでは生まれない視点や発想は刺激になっています。授業後の語り合いやイベント、フィールドリサーチで築いた関係性と絆は「一生モノ」。もし大学院に関心があるけれど迷っているという方には「一歩踏み出してほしい」と伝えたいです。

事業構想研究で広がった
新規事業への視野

波多江 修一（はたえ・しゅういち）
シャボン玉石けん株式会社
研究開発部 基盤研究課 課長
福岡校13期生（2024年度入学）

会社から既存領域の強化に加え新分野・新製品の開拓も求められる中、課の責任者として既存の枠組みを超えるアイデアが生まれにくいことに課題を感じていました。模索していた矢先、上司から大学院進学を勧められ、現状の課題に実践的に向き合えると思い入学を希望しました。

授業では実務家の先生方から得られる生きた知見や、ともに学ぶ院生の熱意や推進力から多くの刺激と気づきを得ています。行動することの重要性、顧客視点の徹底、できる可能性を探る思考。これらは業務にも波及し、ブランドや理念を尊重しつつ、プロダクトアウトからマーケットインへの発想へと意識が大きく変わりました。課内の会議においても、視点や思考の変化が自然と顧客価値を基点とした議論に繋がっていると感じています。事業構想計画書の策定は総仕上げの時期です。やるからには実現させる思いで、修了に向けて教授やゼミ生と議論を深めています。