フラワーギフトの第一人者 ニコライ・バーグマンが日本で見つけた商機

シンプルな四角い箱を開けるとそこには、溢れんばかりの目も綾な花々。ニコライ・バーグマンが2000年に発表した『フラワーボックス』は、その斬新な発想の驚きと美しさで人気を広げ、フラワーギフトの1ジャンルとして地位を不動のものとした。経営者とアーティストのふたつの顔を持つニコライが、日本のフラワー業界を大きく変革している。

文・油井なおみ

 

ニコライ・バーグマン(フラワーアーティスト)

日本にチャンスを見出し
アーティストと経営者として活動

デンマークで、祖父はリンゴ園、父は鉢物卸、母は切り花の仕事を営む家庭に生まれ育ったニコライ・バーグマン。母国のビジネスカレッジでフラワーデザインとビジネスを学び、それらのライセンスを取得した1996年、卒業旅行として19歳で初来日した。

「本当に失礼で申し訳ないのですが、当時は中国や日本など、アジアの文化の違いがよく分かっていませんでした」

だが東京に来てすぐに、「特別な場所」だと思い知らされたという。

「ビッグな建物や大勢の人で溢れていて、それは見たことのない光景でした。言葉もほとんどわからずに来ましたが、めちゃくちゃ楽しかったですね」

とはいえ、この旅はただの卒業旅行とは異なり、滞在期間の3カ月、旅行よりも「働く」方がメインだった。自由な時間はさほどなかったのに、19歳の青年が「めちゃくちゃ楽しかった」と感じたのは興味深い。

「もともと働くことが好きなんです。それに当時はまだ若く、目的が定まっていなかったので、とりあえず、日本で試してみようと考えていたんです」

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