変化への適応力を支えるインサイト

米俳優のトム・ハンクスが、主演した最新作『キャプテン・フィリップス』(ポール・グリーングラス監督)を引っ提げ、六本木ヒルズで開幕した第26回東京国際映画祭(TIFF)にあわせ、この10月に約4年半ぶりに来日した。

乗組員を救うため、自らの命を危険にさらしながら、しかし、家族のために必ず生きて帰国することを誓う―冷静な判断力と不屈の闘志をもったリチャード・フィリップス船長訳を演じた。
©2013 Columbia Pictures Industries, Inc.

毎回、作品の構想に合わせ自らを作り上げ、様々な変化を見せるトム・ハンクス。近年では『ダ・ヴィンチ・コード』のロバート・ラングドン教授役や、『クラウド アトラス』で演じた一人6役などで強烈な印象を残している。

2009年、ソマリア沖で海賊に襲撃され、20人の乗組員を救うために海賊の人質となった実在の人物、リチャード・フィリップス船長の4日間を描いた最新作『キャプテン・フィリップス』

元々バラエティ番組で活躍する若手コメディアンだったハンクスは、『フィラデルフィア』、『フォレスト・ガンプ/一期一会』の2作品が当たり役となり、2年連続でアカデミー主演男優賞を受賞したことで、一気にハリウッドスターの一角として名を連ねるようになった。

その役作りの激しさはつとに知られ、役柄に自らを近づけるために、15kg以上の減量・増量を繰り返し、そのことがたたったのか、つい先日には糖尿病と診断されている。

ハンクスの千変万化の役作りの秘訣は、役柄に深く迫っていくインサイトがもたらす適応力にある。

全文をご覧いただくには有料プランへのご登録が必要です。

  • 記事本文残り68%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。