農水省 イノベーション研究戦略2020を策定、IT利用など

農林水産省は、2020年5月27日、「農林水産研究イノベーション戦略2020」を発表した。農水省では毎年、研究戦略を策定し発表しているが、今年は重点分野として「スマート農業」、「環境」、「バイオ」の3分野を掲げた。

特にスマート農業分野では、新型コロナウイルス感染症に伴う対策として、「労働力不足の解消に向けたスマート農業実証」を緊急的に実施する。スマート機器を用いたデータ取得と、AIを活用したデータ駆動型農業を実現すること、生産から流通、加工、消費、さらには輸出までをデータで繋ぐスマートフードチェーンを構築することなども挙げている(月刊事業構想2020年4月号参照)。

環境分野では、再生可能エネルギーの生産による地産地消型エネルギーシステムの構築、農林業機械や漁船の電化・燃料電池化などを政策として挙げた。バイオ分野では、国内の遺伝資源と育種技術・生産技術を活用し、国内におけるバイオものづくりの原料供給を完全国産化することなどを目指す。

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