Hmcomm、神奈川県養豚協会等 豚の鳴き声をAI学習し健康監視へ

音声に特化した人工知能(AI)に関する事業を展開するHmcomm(東京都港区)は、飼育豚の音声情報を収集・分析のして豚の健康状態を監視するシステムのサービス化を目指した試験を行う。2020年2月13日に発表した。神奈川県畜産技術センターと東日本電信電話(NTT東)神奈川事業部、一般社団法人神奈川県養豚協会が実施している実証実験に協力するものだ。

2019年8月から、NTT東日本と神奈川県養豚協会、神奈川県畜産技術センターでは、豚舎にICTを導入して遠隔で豚舎環境を監視する実験を行っていた。今回、Hmcommがこの取り組みに加わり、音声処理技術と異音検知プラットフォーム「FAST-D」を監視に適用。豚の鳴き声、咳やくしゃみなどに基づいた健康把握・管理の実験を実施していく。これまでは豚舎職員の属人的ノウハウだった疾病早期検知を、AIにより平準化する。

実証実験を通じて、映像だけでは判断が難しい豚の健康状態を、離れた場所から正確に把握する方法の確立を目指す。将来的には、Hmcommが今回の取組で集積したデータを活用し、AIによる分析・学習を重ねることで、畜産業へ汎用的に適用できる異音検知プラットフォーム「FAST-D畜産業特化モデル」を開発する計画だ。

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