東電エナジー、パネイル エナジーテック用いる販売子会社設立

 

東京電力エナジーパートナー(東電EP)とパネイル(東京都千代田区)は、共同出資により電気やガスの全国販売を行うPinT(東京都千代田区)を設立したことを2018年4月24日に発表した。新会社では、2020年度末までに全国で150万件の電力販売契約を目指す。都市ガスの販売については、2018年度中に関東エリア、その後関西・中部エリアへと範囲を拡大していく予定だ。

 

電力、ガスの小売が全面自由化され、電気のみ、ガスのみ、あるいはそれらと他のサービスとの組み合わせで様々な企業や料金プランの選択が可能になっている。今回、両社は、単純な価格競争にとどまらないユーティリティーサービスを提供することを目的に、新会社を設立した。東電EPの電力事業に関する豊富な知見と、パネイルのビッグデータ分析を活用した電力流通クラウドプラットフォーム技術を組み合わせてサービスを構築する。

 

PinTでは、電気やガスの販売にとどまらず、金融や不動産などの様々な業種と連携し、プラットフォームを融合させることで、サービスを展開していく計画だ。第一弾として、不動産管理会社向けサービス「PinT with 賃貸」の提供を5月1日から開始する。これは、不動産を複数所有する不動産管理会社を対象としたサービスで、入退居時の電気契約の切り替えや、複数の建物における電気料金の一括支払いなどが可能になる。

 

第二弾のサービスは、低圧の電力利用者向け「PinT でんき」で、6月1日に開始する。毎月の電気料金の総額に応じた段階的な割引「PinTアカウント割引」を適用する、電気料金プラン。電気の利用場所が複数ある場合でも、契約は別となるが、電気料金は1つにまとめて支払い可能とした。

 

また、東電EPが実証試験を開始している「電気のお預かりサービス」の研究開発にも参加し、同サービスを全国へ展開するための検討も行う。これは、太陽光設備を持つが、蓄電池などはない顧客に対し、余剰電力を「預かった」とみなし、実際の使用に充当できるサービス。余った電気は、他の顧客と分け合うことも可能だ。

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