トリドール 国産SAF製造に向け、日揮らと廃食用油供給の協力に合意

讃岐うどん専門店「丸亀製麺」などを運営するトリドールホールディングスは2023年9月4日、「丸亀製麺」などの店舗で発生した使用済み食用油を、国産の持続可能な航空燃料SAF(Sustainable Aviation Fuel) 製造の原料として供給すると発表した。日揮ホールディングス、レボインターナショナル、SAFFAIRE SKY ENERGYの3社とともに取り組むもので、4社は資源循環型社会の実現のために相互に協力する基本合意書を8月25日付で締結した。

トリドールホールディングスは丸亀製麺をはじめとする約20の外食ブランドを有し、国内では1000超の店舗を展開しており、国内店舗の廃食用油の量は年間約600トンに達する。今回の基本合意に基づき、同社は国内の飲食店舗から出る廃食用油の一部をレボインターナショナルに引き渡す。レボインターナショナルは、SAFFAIRE SKY ENERGYが計画するSAF製造装置向けに店舗における廃食用油を収集。SAFFAIRE SKY ENERGYは2024 年度下期~2025 年度初頭の生産開始を目指し、大阪府堺市で建設中の国産初 SAF 大規模生産プラントにおいてレボインターナショナルから引き取った廃食用油を原料とし、SAFの製造を行う。日揮ホールディングスは、廃食用油を原料とするSAF製造事業に関するサプライチェーンの全体構築を主導する。 

トリドールホールディングスはこれまでも食品リサイクルの取り組みを推進しており、例えば天ぷらの揚げカスに含まれる油を搾る機械「天カス絞り機」を丸亀製麺などの一部店舗で導入し、余った天カスから1日平均約5リットルの油を絞って再利用してきた。廃食用油はこれまでも9割リサイクルしてきたが、エンジニアリングやエネルギーなど業界の垣根を超えて共助することにより、これまでにはないシナジーを創出するため、今回の合意に至った。

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