PRDESIGN JAPAN 佐久間氏 「やさしくわかる!公務員のためのSNS活用の教科書」を発刊

元三芳町役場広報担当であり、PRDESIGN JAPAN 代表取締役の佐久間智之氏は、2022年2月18日に「公務員のためのSNS活用の教科書」(学陽書房)を発刊した。

自治体広報誌やホームページと並んで重要な情報発信ツールになっているSNS。本書ではSNSでの発信に取り組む自治体の担当者の悩みを解消する各SNSの特徴や使い方から拡散される文章・画像の工夫まで網羅した1冊となっている。

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◆目次
1章 住民に伝わる! 安心される! 自治体SNSのきほん
SNSの基本的なルールから著作権や肖像権、炎上など、抑えておきたいポイントをまとめています。

2章 全SNS共通! SNS文章&画像の作成ポイント
SNSの文章の書き方のコツや映える写真の撮影ポイントやレタッチ処理の方法を解説。

3章 「すぐ」&「拡散しやすい」 Twitterの使い方とポイント
Twitter活用のルールからフォロワーやエンゲージメントを上げるポイントを図解で解説。

4章 「話題性」&「集客性」 Instagramの使い方とポイント
Instagramのルールやショートムービーのリール活用のポイントなどを事例を交えてご紹介。

5章 「プッシュ型」&「安心感」 LINEの使い方とポイント
LINE公式アカウントの活用方法と友だちを減らさない工夫、ブロックされないPUSH通知のポイント、リッチカードメッセージや動画の発信するポイント、さらに先進自治体の事例までご紹介。

6章 「常連ユーザー」&「顔が見える」 Facebookの使い方とポイント
Facebookの他のSNSとの差別化やイベントページを活用した集客の方法などを事例を交えて解説。

7章 「若年層」&「動画中心」 TikTokの使い方とポイント
10代の利用率が60%近くあるTikTokをどのように活用するのか、どんなことができるのか、操作方法なども合わせて事例を交えてご紹介。

◆著者からメッセージ
2002年に三芳町に入庁し税務課の固定資産税、健康増進課で介護保険を経て2011年に秘書広報室に異動し広報担当となりました。当時は役場からのお知らせと言えば広報紙に載せる、お知らせの通知書を郵送することが支流で当時はSNSという言葉は聞きなれないものでした。しかし、ある年から多くの自治体がTwitterを活用するようになりました。

2011年年3月11日。東日本大震災が発生し迅速に行政や自治体の情報を周知するためのツールとしてTwitterが非常に便利であることが広まったのです。

一方でTwitterの活用を見合わせた自治体もありました。その原因は「トラブルがあった時に誰が責任をとれば良いのか」「SNSを活用しなくても広報紙やホームページがあるからよい」「隣の自治体がまだやっていないから様子を見よう」などが挙げられます。当時は自庁が有するメディアである広報紙やホームページ、つまり『オウンドメディア』が主な情報発信ツールでした。しかし時代の変化とともにSNSなど自庁以外のメディア『アーンドメディア』の活用が増えてきました。

本書でも紹介していますがこの10年でテレビや雑誌、ラジオと言った昔からあるメディアとインターネットメディアの割合はちょうど半々になりました。つまり、インターネットやSNSを活用した情報発信を行政・自治体は行わなければならない時代になってきたということです。

私が異動した当時の広報担当は広報紙作りとホームページの管理をしていれば良かったのですが、Twitter・Instagram・Facebook・YouTubeなどSNSの種類も増えました。当然、動画や写真の撮影、編集、テキストの作成などの業務が増えるわけです。さらにミスを侵さないようにチェックを怠らなければならなず、属人化しないような仕組みづくりもしなければならないのです。

一方、広報担当だけでなく全庁的なSNS活用も求められるようになってきました。例えば選挙の投票率向上のために選挙管理委員会がTikTokを活用する、新型コロナウイルス担当がワクチン接種の告知をInstagramで行う、子育て支援センターが手遊び動画をYouTubeにアップする、LINEでふるさと納税の周知を行う……などSNS活用の範囲は広報担当だけは留まりません。

私が強調したいのは、SNSの登場とともに昔と比べて『業務量が増えた』ことです。だからと言って人員が増えるかというというと昔と変わらないところばかりではないでしょうか。効率的に質の高いSNS活用が求められているのです。

一番大事なのは、なぜSNSを活用するのかという目的を明確化することです。他がやっているからうちも!というのは目的ではありません。SNSは手段、やることを目的にするのは危険です。SNSを始めるのは簡単だからアカウントが乱立している自治体も少なくありません。そして意欲のある職員がいたときは頻繁に情報を更新していたのに異動でいなくなったらパタッと更新しなくなったという事例は多々あります。

では、どうしたらよいのか。その答えは本書にあります。

SNSとは何か、どうすればフォロワーが増えるのか、ツールごとにどんな特徴があるのか、どのように工夫すればよいのか、属人化しないように組織としてどのように運用していけばよいのか、炎上への対応、写真の撮り方など、幅広く網羅しながら、質を高めて効率的にSNSを活用できる方法をギュッとまとめました。

本書が皆さんのお役に立ち、業務改善と住民の皆さんへ質の高い情報発信などに繋げていただけたら幸いです。

この本が皆さんのお役に立てることを心から願っております。


■著者:佐久間智之

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早稲田大学マニフェスト研究所招聘究員/PR TIMESエバンジェリスト/PRDESIGN JAPAN 代表取締役

1976年生まれ。東京都板橋区出身。埼玉県三芳町で公務員を18年務め税務・介護保険・広報担当を歴任。在職中に独学で広報やデザイン・写真・映像などを学び全国広報コンクールで内閣総理大臣賞受賞、自治体広報日本一に導く。地方公務員アワード2019受賞。2020年に退職し独立。現在は自治体の広報アドバイザーや研修講師として活動。著書に「Officeで簡単!公務員の一枚デザイン術」「PowerPointからPR動画まで! 公務員の動画作成術」など多数。