損保ジャパン 「地震倒壊危険度診断アプリ」の開発へ共同研究開始

損害保険ジャパンは2023年5月2日、東京理科大学発ベンチャーのサイエンス構造と、災害に強い地域社会への貢献を目的として「地震倒壊危険度診断アプリ」の開発に向けた共同研究を開始したと発表した。同アプリは、スマートフォンを用いて地震による建物の倒壊危険度を即時に判定するもので、損保ジャパンでは同アプリを活用し、中小企業の事業継続力強化計画の策定を後押しする。また、自治体や認定支援機関と連携し、必要な対策を提案することで、中小企業の事業継続力の強化や災害に強いまちづくりを促進し、地震被害の極小化を目指す。

「地震倒壊危険度診断アプリ」では、スマートフォンの加速度センサーを用いて、地盤と建物の常時微動を測定し、固有周期の同調具合を観測することで地震による建物の倒壊危険度を判定する。また、その場で分析レポートを表示する。今回の共同研究では横浜市とさいたま市の協力のもと、域内の中小企業の事務所・倉庫・工場を対象に同アプリの試行展開を行い、顧客ニーズや測定効果の検証を行う。また、今回の共同研究で獲得した知見をもとに、2023年度中に同アプリの本格展開を目指す。

サイエンス構造は、2017年設立の東京理科大学発ベンチャー企業。構造設計・免震構造・制振構造の技術に強みを持ち、地震に強い建築構造設計や、建築物の倒壊予測などで社会貢献に取り組んでいる。

ニュース1_0508

地震倒壊危険度診断アプリの使用方法イメージ図