農水省 スマート農業実現へイノベーション戦略2024策定

農林水産省は、2024年6月4日、「食料・農業・農村基本計画」に基づく「農林水産研究イノベーション戦略2024」を策定したと発表した。改正食料・農業・農村基本法を踏まえたもので、食料安全保障の強化、環境と調和のとれた食料システムの確立、農林水産物・食品の輸出促進、人口減少下においても農業の生産性を向上するスマート農業などの実現に向けて研究開発を推進する。

同戦略では、重点的に行う研究開発として4分野を挙げた。それぞれ、(1)人口減少に対応するスマート農林水産業の加速化、(2)「みどりの食料システム戦略」の実現に向けた研究開発の加速、(3)「持続可能で健康な食」の実現、(4)バイオ産業市場獲得に貢献する研究開発、となっている。特に農林水産業のスマート化については、国が実装まで想定した重点開発目標を定め、農研機構の施設供用等を通じた産学官連携を強化し、研究開発を推進する、としている。並行してスマート農業技術に適合した生産方式への転換を促進、人口減少下においても生産水準を維持できる生産性の高い食料供給体制を確立する。

また、各分野の研究を進めるための環境整備も実施する。産学官共同連携拠点を整備し、スタートアップ支援も強化する。知的財産マネジメントと国際標準化を強化するとともに、国際連携による研究開発の推進と成果の応用を進める。そして、異分野を含めた人材確保と、研究倫理の確保も徹底していく。

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