ヘラルボニー LVMHのアワードを日本初受賞、仏に現地法人設立へ

ヘラルボニー(岩手県盛岡市、月刊事業構想2020年8月号参照)は2024年5月23日、ルイ・ヴィトンなどのメゾンを傘下に持つLVMHが設立した世界各国の革新的なスタートアップを評価する「LVMH Innovation Award 2024」において、日本企業として初のファイナリスト18社に選出され、「Employee Experience, Diversity & Inclusion」カテゴリ賞を受賞した。同社は2024年7月に初の海外拠点としてフランス・パリに現地法人の設立を予定しており、2024年9月以降はパリに位置する世界最大級のスタートアップ集積施設「StationF」を拠点に事業を展開していく。

「LVMH Innovation Award」は、2017年にLVMHが設立した世界の有望なスタートアップ企業を見出し、その成長を支援するプログラム。第8回目となる今回は、過去最大の89カ国、1545社からエントリーが集まった。5月23日に、フランス・パリで開催中の「VIVA Technology」にて行われた授賞式で受賞企業の発表があり、ヘラルボニーは6つのカテゴリのうち「Employee Experience, Diversity & Inclusion」でカテゴリ賞を受賞した。

ヘラルボニーは今後、LVMHの事業支援プログラム「La Maison des Startups LVMH」に参画し、個別のサポートを受ける。同プログラムでは、LVMHグループの75のメゾンとのコラボレーションの促進のサポートや、専門家によるアドバイスなどを受けることができ、同社はこれを機に海外事業の展開を本格化させる。

ヘラルボニーは「異彩を、放て。」をミッションに掲げ、2018年に設立。国内外の主に知的障害のある作家の描く2000点以上のアートデータのライセンスを管理し、さまざまなビジネスを展開している。支援ではなく対等なビジネスパートナーとして、作家の意思を尊重しながらプロジェクトを進行し、正当なロイヤリティを支払う仕組みを構築している。

■事業構想大学院大学出版部 編集/ライター経験者を募集■
事業構想大学院大学出版部では、編集/ライター経験者を募集しています。応募に関する詳細はこちら