日本ハム、ボールパーク事業拡大へ北海道日ハムファイターズを完全子会社化

食肉大手の日本ハムが、プロ野球球団・北海道日本ハムファイターズの全株式を取得し完全子会社化した。2026年3月16日に発表した。球団経営にとどまらない「総合エンターテインメント事業」への本格シフトを見据え、経営判断の機動性を高める。

日本ハムはこれまでファイターズ株式の74%(2960株)を保有していたが、残りの26%(1040株)を3月13日付で取得した。株式の譲渡元は、札幌ドーム、北海道新聞社、札幌商工会議所、JR北海道、北洋銀行、北海道銀行、北海道電力、北海道ガス、サッポロビール、ホクレン農業協同組合連合会の10社・団体。いずれも2004年に球団が東京から北海道へ本拠地を移転した際に出資した企業・団体だ。取得額は非公表とされている。

完全子会社化の背景には、日本ハムグループが2021年3月に公表した長期ビジョン「Vision2030」がある。事業戦略とサステナビリティ戦略を両輪とし、事業を通じた社会課題の解決を掲げる同ビジョンのもと、ファイターズは「スポーツ・コミュニティ」を球団理念に据え、地域密着型の球団運営を推進してきた。

その象徴的な取り組みが、2023年に開業した「エスコンフィールドHOKKAIDO」と「北海道ボールパークFビレッジ」(月刊事業構想2025年2月号月刊事業構想2025年12月号参照)。プロ野球の試合観戦だけでなく、商業施設や宿泊、アウトドア体験など多様なコンテンツを備えた総合エンターテインメント拠点として注目を集めている。

今後の事業拡大の鍵を握るのが、2028年に予定されるFビレッジ近隣のJR新駅開業だ。鉄道アクセスの向上により、ボールパークを核としたまちづくりの構想がさらに具体化する。完全子会社化後も、ファイターズは「スポーツ・コミュニティ」理念を堅持し、また日本ハムは「エスコンフィールドHOKKAIDO」と「北海道ボールパークFビレッジ」を核とした地域創生・経済活性化を引き続き推進、北海道の持続的発展に貢献する姿勢を示している。