「GX実現に向けた基本方針」を閣議決定
2023年2月10日、「GX実現に向けた基本方針」が閣議決定された。GX(グリーントランスフォーメーション)を通じて脱炭素、エネルギー安定供給、経済成長の3つを同時に実現するべく、2022年7月からGX実行会議や各省における審議会での議論が始まり、2022年末に基本方針が取りまとめられていた。
GX実現に向けた基本方針は、(1)エネルギー安定供給の確保を大前提としたGXの取組と、(2)「成長志向型カーボンプライシング構想」等の実現・実行の2つに分類されている。
(1)では、エネルギー安定供給の確保に向け、省エネと、GXに向けた脱炭素の取組を進める。エネルギー自給率の向上を目指し、再エネの主力電源化、原子力の活用、水素・アンモニア燃料の実装に向け、既存燃料との価格差に着目した支援制度導入などを挙げる。
「GX経済移行債」などを活用した大胆な先行投資支援などを挙げるのが(2)だ。移行債のほか、カーボンプライシングによるGX投資先行インセンティブ、新たな金融手法の活用などを含む「成長志向型カーボンプライシング構想」の実現・実行を行うという。
基本方針のうち、法制化の措置が必要なものは、6月まで開催される通常国会に提出する法案に明記し、確実に実行していくという。