慶大病院 自由診療で美容医療など5サービスを開始

慶應義塾大学病院は、2024年7月19日、5つの医療サービスを自由診療で開始したと発表した。提供するのは、(1)美容医療、(2)赤ちゃんの頭のかたち、(3)メディカルフィットネス、(4)多血小板血漿(PRP)療法、(5)運動麻痺治療、(6)がんゲノム検査で、5月から順次開始している。

保険診療外のサービスとなるが、慶應義塾大学病院の医療スタッフが、病院全体と同水準の安全性と質管理のもとで実施する。美容医療では、痩身、ほくろ、瘢痕(きずあと)の治療を行うが、これらはすべて同大学医学部の形成外科学教室で研究を続けてきた「きずあとを残さない皮膚再生」の基礎研究の成果を応用したものだ。赤ちゃんの頭の形の矯正治療では、同小児頭蓋顔面センターで事例を蓄積してきた、頭蓋縫合早期癒合症という病的な頭の形の変形に対する治療の経験を応用する。

メディカルスポーツ&メディカルフィットネスセンターでは、医師とトレーナーが密接に連携した運動療法とPRP療法の提供を始める。PRPは、慶應義塾大学発のベンチャーであるAdipoSeeds社との技術協力のもとで高品質なものを作製、投与する。またニューロモデュレーションセンターによる運動麻痺治療では、大脳皮質の神経細胞に直接的なアプローチを行うことができる経頭蓋磁気刺激(TMS)装置、脳波から運動の意図を読み取りロボットを動かすニューロフィードバック機器、生体電位信号を検出して歩行をアシストする歩行ロボットなどの先端的な医療機器を活用し、脳卒中や脊髄損傷などの中枢神経損傷に起因する運動機能障害の改善を目指す。さらに、がんゲノム外来では、一度に数百種類の遺伝子変化を検査できるがん遺伝子パネル検査を実施。保険診療によるがん遺伝子検査が適応でない患者や、詳しい検査を早く行いたい患者に検査の機会を提供する。

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