ヤマップ 20億円調達し損害保険会社を設立

ヤマップ(福岡市、関連記事参照)は、シリーズDラウンドで融資も含め総額20.4億円を資金調達し、その資金をもとにグループ会社となる「株式会社ヤマップネイチャランス損害保険」(沖縄県名護市)を設立した。2024年5月28日に発表した。ネイチャランス損保はアウトドア保険を提供する企業で、ヤマップは代理店として損害保険を販売。損害保険代理業を通して得られた収益の一部は、登山者の人命救助や遭難防止活動など登山道保全活動に充当する。

ネイチャランス損保では、YAMAPプラットフォームに蓄積されたビッグデータを活用した、新しい損害保険商品とサービスを提供する予定だ。日常のケガからアウトドア活動中の遭難救助費用までを幅広く補償し、万が一の場合には目撃情報収集サービスが付帯された「外あそびレジャー保険」をリリースする。同時に、家財とアウトドア道具を補償する「アウトドア家財保険」もラインナップする。ヤマップは損害保険代理店として、この2種類の保険を5月28日から販売していく。

さらに、2024年夏ごろには、リスクに基づき保険料が変わるダイナミックプライシング型「テレマティクス保険」を開発する計画だ。またネイチャランス損保に今後蓄積される遭難事故データをもとに、山岳遭難などアウトドア活動における事故を減少・抑制する保険商品の提供も構想している。ビッグデータに基づくYAMAPならではのインシュアテックを確立し、「保険の加入者が増えるほど遭難事故が減る」しくみの構築を目指す。

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