証拠の"強さ"選ぶだけで判定 慰謝料請求向けAIチェッカー 株式会社Mycat
株式会社MycatはAI慰謝料シミュレーションサービス「慰謝料AI」において、手持ちの証拠が慰謝料請求でどの程度有効かを判定する「証拠の有効度チェッカー」の提供を開始した。本ツールは、ユーザーが所持する証拠の種類を選択するだけで、AIがAからDまでの4段階でランク判定を行う仕組みだ。
株式会社Mycatの公式プレスリリースより
こうしたツールが求められる背景には、慰謝料請求を検討する当事者が抱く「手元の証拠で立証できるのか」という切実な不安がある。裁判所の「令和4年 司法統計年報」によれば、離婚関連の家事調停・審判の新受件数は年間約6万件を超えており、証拠の評価に悩む層は多い。インターネット上に断片的な情報は散在するものの、個別のケースに対して体系的にセルフチェックできる手段はなかった。本ツールはその空白を埋めることを目的として開発された。
利用にあたっては、証拠そのものをアップロードする必要はない。まず「不貞行為(浮気・不倫)」「DV・モラハラ」「悪意の遺棄」「その他の婚姻破綻事由」から請求類型を選択し、次にメッセージ、写真・動画、録音、文書、第三者記録、金銭記録、位置情報などの各カテゴリから該当する証拠をチェックボックス形式で選ぶだけで判定結果が得られる。
入力が完了すると、AIが選択された証拠の組み合わせに基づいて総合有効度をランク判定する。Aランクは単体で強い証明力を持つもの、Bランクは組み合わせにより一定の証明力が見込めるもの、Cランクは間接的証拠が中心、Dランクは現時点で証明力不十分と定義される。ランク判定に加え、各証拠が有効に機能するための具体的な条件や、種類に応じた適切な保全方法のアドバイスも併せて提示される。
こうした判定結果は、複数の場面で活用できる。弁護士への相談前に証拠を整理する自己確認として使えるほか、何を優先して集めるべきかという証拠収集の優先順位決定にも役立つ。調停・訴訟の準備段階における最終確認としても活用が想定されている。
今後は、証拠の組み合わせによる有効度の変動シミュレーション機能の追加を予定している。さらに、既存の概算シミュレーターとの連携を強化し、証拠の有効度に応じた慰謝料相場を提示する機能の実装も目指す。