シェアエコ協会 持続可能性テーマにシェアサミットをオンライン開催
シェアリングエコノミー協会は、2021年10月5日、SHARE SUMMIT 2021をオンライン開催した。シェアサミットの開催は今回で6回目。今回は「Sustainable Action − 大転換期における持続可能な経済社会システムの設計とその実践 −」をテーマとしている。
サミットのセッションでは、シェアリングビジネスを手掛ける企業の経営者や有識者などが、地球環境や地域社会、労働環境など様々な観点から持続可能性を議論した。昨年来の新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、社会の中で重要性を増したデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進も大きなテーマになっている。
例えば、「サステナビリティ経営とESGの実践~ポスト資本主義社会の企業の責任〜」においては、楽天グループ常務執行役員 CWO (Chief Well-Being Officer)の小林正忠氏が、楽天市場のようなデジタル・プラットフォーマーがESGを実践することの社会的なインパクトを語った。高級バッグのシェアリングサービスを展開するラクサス・テクノロジーズ代表取締役 社長執行役員COOの竹増浩司氏は、ラクサスでは高級バッグの廃棄がないことに言及し、「シェアリングのプラットフォームとして、ラグジュアリーブランドのバッグを皆でいつまでも使い続けることができるようにしたい」と話した。
また「リビルディング・ツーリズム」のセッションでは、Airbnb Japan代表取締役の田邉泰之氏が、「コロナ後は、地元の普段の暮らしを観光資源とし、持続可能な新しい楽しみ方をつくっていく」と話した。5月にAirbnbと包括連携協定を結んだ長野県の、一般社団法人長野県観光機構デジタルマーケティング部で部長をつとめる矢沢哲也氏は、「非日常を楽しむこれまでの観光はこれからも続いていくだろうが、一方で、これからの新しい旅のスタイルをつくらなければならない」といい、県内で行われている注目の取組として酒蔵に宿泊し蔵人体験をするKURABITO STAY(月刊事業構想2020年9月号参照)や、CAMP LIFERのキャンプ場平日サブスクの取組などを紹介した。