日本初の醸造設備を共有するシェアワイナリーが開業 北海道長沼町

新規ワイナリーの立ち上げ支援からブドウ栽培・ワイン醸造をトータルサポートするJAPAN WineGrowers(北海道札幌市)は2023年9月29日、日本初の醸造設備を共有するシェアワイナリー「Hokkaido SPACE Winery」を北海道長沼町に開設したと発表した。日本のワイン業界は新規参入が増え続ける一方で、醸造設備・施設にかかる莫大な費用負担や、醸造に関わる知識・経験の不足という課題があった。同シェアワイナリーではこれらの課題の解決により、新規参入の造り手がよりハード面・ソフト面両方で安心してワイン造りをし、品質の伴った日本ワインを世に出せる環境をつくることを目指している。

「Hokkaido SPACE Winery」では様々なスタイルのワインが造れるよう醸造機器を揃えるとともに、スムーズにブドウの搬入から醸造、保管ができるように導線を整えた。契約した人は醸造設備を共有し、かつそれぞれにオーナーとして、各個人の占有部屋が割り当てられる。そのため、委託醸造では叶わなかった「自分たちのワイナリー」として関係者を案内することが可能になる。

基本的には3年契約だが1年単位の契約も可能で、各ワイナリーは占有スペースで造れる範囲であれば生産本数の上限はない。追加の設備費用も発生しないので自分たちの醸造計画に基づいたコストダウンが可能となり、安定したワイン生産が見込める。将来的には自分たちでワイナリーを建てたいという人たちが、初期費用を最小限に抑えながら自社のブランディングと醸造経験を積めることが大きなメリットとなっている。 

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