ロボットベンチャーのTriOrbが28.8億円調達、量産化と米国展開加速へ

球駆動式360°全方向移動プラットフォーム「TriOrb BASE」を開発するTriOrb(福岡県北九州市)は2026年6月1日、シリーズBラウンドで第三者割当増資と融資を合わせて28.8億円を調達したと発表した。今回の調達により、累計調達額は総額42.3億円となった。

第三者割当増資では、未来創生3号ファンドを運営するスパークス・アセット・マネジメントとみずほキャピタルが新たに加わり、既存投資家を含めて計7社が引受先となった。引受先には、UTEC(東京大学エッジキャピタルパートナーズ)、MUCAP(三菱UFJキャピタル)、DRONE FUND、JST(科学技術振興機構)、AISol(AIST Solutions)が名を連ねる。これに加え、みずほ銀行と三菱UFJ銀行から計5.9億円の融資を調達した。

調達資金は、市場への本格導入に向けたプロダクト化と量産化、米国市場での事業展開、開発強化と組織拡大に充当する。同社はこれまでの実証実験(PoC)フェーズから、市場への本格導入および量産化フェーズへと事業を移行させる方針。すでに今年に入り、基盤ソフトウエアの自社開発による大幅アップデートや、重量可搬モデルの製造現場への本格導入を開始している。

グローバル展開では、2026年1月に米国デトロイトへ拠点を開設済みで、製造業の巨大なニーズが存在する米国を戦略的拠点と位置づける。また経営体制の高度化を図るため、スパークス・アセット・マネジメントから出路貴規氏を社外取締役として迎える。あわせて自律走行技術の高度化などを担うエンジニアをはじめとする人材採用も強化する。

TriOrbは2023年2月創業の九州工業大学発スタートアップ。独自開発の球駆動式全方向移動機構「TriOrb BASE」を基盤に、製造現場で求められる変種変量生産や労働人口減少、DX推進に対応する柔軟で拡張性の高い生産ラインの実現を目指している。