博報堂 地方自治体向け脱炭素化ソリューションの提供を開始

博報堂は2023年2月27日、「ミライの事業室」が推進する「Earth hacks(アースハックス)」の新サービスとして、地方自治体向けに脱炭素化ソリューション「Earth hacks for Local」の提供を開始したと発表した。その第1弾として愛媛県と協力し、社会実装に向けた検証を実施している。

「Earth hacks」は、Z世代をはじめとする脱炭素に関心がある人だけでなく、まだよく知らないという人にも脱炭素に向けた活動を身近に感じてもらえるよう、自分の生活にも取り入れたいと思えるライフスタイルやエシカルな商品の情報を提供したり、生活者の声をもとに脱炭素関連商品・サービスや事業の開発を目指す共創型のプラットフォームで、博報堂と三井物産が共同で推進してきた。これまでは主に民間の企業・団体向けに提供していたが、今回、そのメソッドを応用し、「Earth hacks for Local」として行政・地方自治体向けにサービスを開発した。

行政・地方自治体向けのソリューションは、「①脱炭素に繋がる地域の名産品やサービスのCO2の削減率を表示する『デカボスコア』を付与することで環境価値を見える化」、「②地域創成に繋がる新しい環境価値のある商品開発や、Z世代らを交えた生活者共創型の脱炭素化コンサルティング」、「③Earthhacksのメディア/ECや都市エリアを活用した販売支援、事業者向けの脱炭素勉強会などPR活動を含めたマーケティング支援」の3つ。

ソリューション実施の第1弾となる愛媛県は、2022年度より農林水産、医療、防災、モビリティ、ものづくりなど多様な産業領域における課題に対して、新たな挑戦を支援するデジタル実装加速化プロジェクト「TRY ANGLE EHIME」に取り組んでいる。博報堂は同プロジェクトを受託し、環境価値を切り口に愛媛県内事業者の販売促進・拡大に向けて、今治タオル事業者5社の商品にデカボスコア付与し、愛媛県産品の首都圏でのオフラインイベントやECでの販売支援を開始している。

今後は愛媛県との実装検証の成果を踏まえて、2023年度から同ソリューションを本格的に行政・地方自治体へ展開していく予定。今後パートナーを増やすことで、日本中のどこででも「環境価値」という新たな指標で商品を選択し、生活者が楽しみながら脱炭素に貢献できる社会を目指していく。

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愛媛県のプロジェクト「TRY ANGLE EHIME」で算出した、今治タオル事業者5社の商品のデカボスコア