スマホとAIで変わるコメ収穫量調査 人工衛星活用で精度向上へ
(※本記事は「JAcom 農業協同組合新聞」に2026年9月24日付で掲載された記事を、許可を得て掲載しています)
9月18日、農政調査会が主催して千代田区平河町の日本農業研究所で開催された「第9回コメ産業・コメ市場取引に関する懇話会」で農林水産省大臣官房統計部の内田真司課長が「新たな水稲の収穫量調査と令和8年産の8月15日現在における水稲の作柄見込み」と題して講演した。
統計課長の講演は珍しく、特に9年産水稲から調査方法が大きく変わり、調査対象面積をこれまでの2000haから13万haと65倍に増やすほか、大規模経営体50ha以上を全戸調査、さらには人工衛星データ・AIを活用した収量予測も行う。また、一般農家や農協、集荷業者等からの生の情報を収集すべく「みのりボイス」というアプリを開発している。
コメの価格高騰をきっかけに、「政府が発表する米の統計は、実際の生産現場とずれているのではないか」という声が強まった。数字が示す収穫量と、生産者や流通関係者が肌で感じる収穫量。その間にある“ずれ”は、単なる数字の問題ではない。米の需給や価格、ひいては食料政策の判断にも関わる重要な問題である。
今回の講演で示されたのは、そうした批判を受け止め、長年続いてきた水稲収穫量調査そのものを見直そうとする姿勢だった。
現在の調査では、全国約8000筆の調査圃場を無作為に選び、1筆につき3か所、合計3平方メートルの稲を手刈りして収量を算定する。地域ごとの作付面積や収量のばらつきを考慮して調査地点を選び、被害情報なども加味することで、全国の収穫量を統計的に推計している。
統計としての精度については、令和6年産の調査結果も統計理論上問題があったわけではないという。
続きは無料会員登録後、ログインしてご覧いただけます。
-
記事本文残り69%
月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!
初月無料トライアル!
- 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
- バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
- フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待
※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。