星野リゾートに見る「変革の理論」 「戦略分析」が新事業を生む?

星野リゾートは、業界や競合他社の“分析”を起点に、新たなビジネスモデルを創造した。しかし、他社の例を見ると、そうした「戦略的分析」のアプローチは、小さな改善をもたらすだけで、革新的なビジネスモデルにつながらないケースも多い。

星野リゾートが玉造温泉に保有する旅館「界 出雲(旧:華仙亭有楽)」。同社社長の星野佳路氏は、抜本的な改革でビジネスモデルの転換を成し遂げた Photo by G4GTi

あなたにスポーツ万能のお子様がいたら、どのようなスポーツをさせますか?

今人気のラグビーなのか。それとも日本の伝統を重んじる柔道か。あるいは、「子供が好きなスポーツ!」という考え方もあるかもしれない。しかし、ビジネスマンであれば、収益性にこだわってみるのも面白い。

お子様の運動特性を生かせるスポーツであることはもちろん、業界として「プロ」が成立している必要がある。「アマ」では金メダルは取れても儲からないからだ。プロであれば、さまざまな副収入も見込める。

ビジネスについても同じことだ。「どうすれば収益が生まれるのか」の原理を理解しておかなければならない。

戦略的分析の代表的アプローチ

この原理を理解するには、収益が上がらない状態、すなわち「完全競争」の“逆”を考えるとよい。同じお客さんに同じ製品サービスを、同じような技術とチャネルで提供すれば、間違いなく価格競争に陥る。これを避けなければならない。

一つの方法は、文字通り「競争を避けて、競争の緩やかな領域を探す」という方法である。これをポジショニングの戦略と言う。ただし、儲けやすいところには、ライバルも参入してくるので、競争を避けるといっても限度がある。

それゆえ、もう一つの方法として、「たぐいまれなる能力を蓄え、他者の追随を許さない」必要がある。これは、資源ベース戦略と呼ばれている。

実際のビジネスでも、このような分析をもとにビジネスモデル・イノベーションを生み出した企業がある。その一つが、星野リゾートだ。

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