サントリー、フマキラー 新興国参入の「チャンス」の見分け方

少子高齢化による国内市場の縮小で、海外市場に展開する中小企業は増える。しかし、なんとなく「新興国に需要がある」という考えで失敗をした企業も多い。所得、地域など、対象市場をいかに設定するかが命運をわける。

今回から3回に分けてグローバル・マーケティングの要点の一部を述べる。第1回は「対象市場の設定」、第2回は「標準化と適合化」、第3回は「意思決定の迅速化」である。

海外市場展開に必要な“起業”と同等の強い意志

「国内市場が縮小しているので海外に出ざるをえない」という声が多い。たしかに日本の経済成長率は1960年代の10%前後から1970-80年代は4%前後に落ち、1990-2010年代には0-2%前後に落ちている。新設住宅着工戸数は90年代の150万戸前後からここ数年は100万戸を切る水準まで落ち込んでおり、新車販売台数も2000年代前半の600万台弱から後半には500万台を切った(その後少し持ち直しているが、軽自動車の販売増)。

百貨店売上高は1991年の12兆円から2013年には6兆円と半減しているし、デジカメの出荷台数に至ってはピークの2010年度からわずか4年で半減しそうである。少子化で2010年に1億2800万人いた日本の人口は2050年には9700万人になると推定されている。国内市場の縮小は明らかなので、海外市場を望むのも無理からぬことである。

しかしながら、ことはそう簡単ではない。海外市場開拓は国内以上に困難である。2000年代以降、低迷する先進国市場を尻目に新興国市場が高い成長率を示しているので、新興国市場とりわけ地理的にも近いアジア市場を開拓しようとする企業が多いが、新興国は政府の制度や施策が不十分で変更も頻繁である。道路や港湾、上下水道、電気、通信などのインフラも整っていないことが多く、流通網も未整備である。

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