エネルギー白書 2050年カーボンニュートラルに向けた分析を発表

政府は、2021年6月4日、2020年度エネルギー白書を閣議決定した。2020年度版では、主要なテーマとして、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた課題と取組、エネルギーセキュリティの変容、原子力発電所事故後の福島の復興の進捗について紹介している。

3つのテーマのうち、2050年カーボンニュートラル実現は、初めて取り上げられたテーマだ。民間企業や金融機関・投資家などの脱炭素化動向、新型コロナウイルス感染症の影響や、諸外国の動向、そして目標達成に向けた課題と取組、イノベーションの実現について言及した。技術分野ごとの特許競争力の国別比較や、各分野の分析も実施した。

また、エネルギーセキュリティでは、これまで重視してきたエネルギー自給率や化石燃料の安定供給の確保に加え、蓄電能力と電力のサイバーセキュリティを新たに定量評価している。今後は、再エネ大量導入に必要な柔軟性を生み出すため、蓄電容量拡大が重要になると指摘した。

エネルギー白書は、エネルギー政策基本法に基づく法定の年次報告。前年度のエネルギー関連施策の状況や、エネルギーの動向についてまとめている。

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