バイエルが神戸にインキュベーションラボを設置

バイエル薬品は、ライフサイエンス系のスタートアップ企業のためのインキュベーションラボを、2018年上半期に神戸に開設すると、2017年10月10日に発表した。

 

バイエルは2012年以降、ドイツや米国でインキュベーションラボ「CoLaborator」を開設・運営している。これらに入居したスタートアップ企業とバイエルの間では、既に複数の共同研究が進んでいるという。「CoLaborator Kobe」でも、海外で蓄積したインキュベーションのノウハウを活用する。開設予定地は神戸市のポートアイランドにある「神戸国際ビジネスセンター(KIBC)」。

KIBC_Bayer.jpg

CoLaborator Kobeが入居予定の神戸国際ビジネスセンター

 

CoLaborator Kobeでは、バイエルが基本的な実験機器やオフィス機器を設置し、入居する企業がすぐに機器を使用できる環境を提供する。また、近隣の医薬品・医療機器開発業務受託機関(CRO)、大学と提携することで、実験委託などのサービスを受けられるようにする予定。成果については全て、入居するスタートアップ企業に帰属する。

 

バイエル薬品は2014年6月に、日本の研究や創薬シーズを自社の研究開発と融合させることを目的に、「オープンイノベーションセンター(Open Innovation Center Japan、ICJ)」を設置した。ICJ 発足に伴い、日本においても研究助成プログラム「Grants4Targets」を開始している(月刊事業構想2017年2月号参照)。CoLaborator Kobeの入居企業についても、バイエルの注力領域(循環器、腫瘍・血液、ウィメンズヘルスケア、眼科、画像診断)と関連したスタートアップ企業を、ICJが募集する。