豪雨・浸水被害への不安87.9%、水災補償の有無「分からない」は過半数
株式会社ベルテクノが運営するリフォーム情報メディア「アンドリフォーム」は2026年6月25日、戸建て住宅に居住する全国の男女431名を対象に「豪雨・浸水被害への備えに関する意識調査」の結果を発表した。調査は2026年6月22日から23日にかけてインターネットで実施された。
記録的大雨が続く中、住宅被害への不安が拡大
2026年6月初旬、台風6号(チャンミー)の接近と梅雨前線の影響が重なり、日本各地で記録的な大雨となった。同プレスリリースによると、東京都心では12時間降水量173.5mmを観測し、6月として観測史上最多の降水量を記録した。調査実施時点では台風7号(メーカラー)も北上を続けており、引き続き大雨への警戒が求められる状況にあった。線状降水帯の発生や局地的な豪雨による住宅被害は近年増加傾向にあり、被害リスクはもはや台風シーズンに限った問題ではなくなっている。
こうした背景のもと、豪雨や浸水被害に不安を感じると回答したのは全体の87.9%に上った。「とても不安を感じる」が26.2%、「やや不安を感じる」が61.7%で、大多数の戸建て住宅居住者が住宅への被害を現実的なリスクとして捉えていることが示された。
最も心配な住宅被害は「床上・床下浸水」
豪雨による住宅被害で最も心配なものを尋ねたところ、「床上・床下浸水」が46.6%で最多となった。次いで「停電による設備故障」が19.3%、「土砂災害」が12.3%、「雨漏り」が10.9%、「屋根・雨樋の破損」が10.0%と続く。浸水被害はフローリングや断熱材、電気設備など建物の広範囲に及ぶことが、突出した数字の背景にある。また「停電による設備故障」を挙げた人が約2割に上り、災害時のライフライン維持への関心の高さもうかがえる結果となった。
水災補償の有無、加入者の半数以上が把握せず
こうした浸水への高い警戒心とは対照的に、保険による備えの実態には大きな課題がある。自宅の火災保険に水災補償が付いているかどうかを尋ねると、「付いていることを把握している」が24.8%、「付いていないことを把握している」が13.9%にとどまり、「分からない」が55.0%と過半数を占めた。
火災保険は火事のみを補償するものと誤解されがちだが、契約内容によっては台風や豪雨による被害も補償対象となる。「水災補償」は、河川の氾濫による浸水、内水氾濫による床上浸水、土砂崩れによる住宅被害などを主な補償対象としている。ただし、水災補償は契約によって付帯されていない場合がある。付帯されていても、「床上浸水」や「地盤面から45cmを超える浸水」、あるいは損害額が一定割合以上に達することなどが保険金支払いの条件とされるケースが多く、加入していても被害の状況によっては補償を受けられない場合がある。契約内容の事前確認が欠かせない。
ハザードマップ確認経験は8割超も対策進まず
ハザードマップの確認経験については、「詳しく確認したことがある」が29.9%、「見たことはある」が54.1%で、合計84.0%が何らかの形で確認した経験を持つことがわかった。ただし「詳しく確認したことがある」はおよそ3割にとどまっており、自宅周辺の浸水想定区域や土砂災害警戒区域まで把握している人は限られる実態がある。
現在取り組んでいる豪雨対策を尋ねると、最多はハザードマップの確認だった一方、「特に対策をしていない」と答えた人が36.0%に上った。豪雨への不安やハザードマップの確認率が高い水準を示しながら、具体的な行動に移せていない家庭が少なくないという現実が浮き彫りとなった。
台風シーズン本番を前に、ハザードマップや住宅の点検とあわせて、まず自宅の火災保険の契約内容を見直すことが、調査結果から改めて示されている。