海外進出をする企業が進出先で成功するためには　ナショナリズムと技術開発の選択

（※本記事は『THE CONVERSATION』に2024年11月13日付で掲載された記事を、許可を得て掲載しています）

世界中でナショナリズムが再燃している現象は、単なる政治問題にとどまらず、多国籍企業にとっても無視できない大きな流れとなりつつある。

ブレグジット（英国のEU離脱）、ロシアによるウクライナ侵攻、そしてアメリカの大統領選挙といった最近の出来事は、企業活動に広範な影響を及ぼし得る。

これらの出来事は、投資家の信頼を揺るがし、外国企業に対する政府規制を変化させる可能性がある。

経営者たちは「新たな施策を推進して国際市場をターゲットにするべきか、それとも現地のコミュニティに受け入れられるのを待つべきか」という重要な選択に直面している。

国際展開が企業のイノベーションの力を直接的に高めるかどうかについては、現在も議論が続いている。グローバル市場への進出は、企業が生産ネットワークを結んだり、世界中の人材にアクセスしたり、多様性を持つグローバルチームを形成することで、新しい知見を得る機会を生む。

しかし、企業のグローバル展開計画が、国内外のナショナリズムの高まりと衝突する場合、その影響はどのように現れるのだろうか？