アイリックとドコモ・インシュアランス、ジェイアイ傷害火災 AIによる火災保険審査へ合意

アイリックコーポレーションは2023年12月21日、ドコモ・インシュアランス (東京都中央区)とジェイアイ傷害火災保険(東京都中央区)と、「IF-InsurTech 火災保険AIスキャンサービス」の共同開発に合意した。ジェイアイ傷害火災はファーストユーザーとしてこのサービスを導入し、運用を開始する予定。

保険会社など金融機関、保険代理店、不動産関連企業への提供を想定している。「IF-InsurTech 火災保険AIスキャンサービス」を使えば、火災保険証券の画像をアップロードするだけで瞬時に保険料が提示されるようになる。通常、火災保険の見積もりには補償内容や物件情報などの入力が必要で、1件あたり5~10分程度かかるが、 AI-OCRシステム「スマートOCR」により効率化した。自然災害の増加により保険期間を短くする商品改定が相次いでいることに加え、増加が予測される更新時の保険料アップにともなう消費者の保険内容の見直し・切り替えのニーズに対応する。

同サービスでは、API接続にて証券写真や画像を送信すると、アイリックコーポレーションの「スマートOCR」とドコモ・インシュアランスの自動解析技術を使って証券記載内容を読み取り、その解析結果を応答する。「スマートOCR」は、アイリックコーポレーションとその子会社であるインフォディオ(東京都文京区)が開発した、紙の文書や帳票をスキャン・撮影した画像データからテキストデータを抽出するソリューション。AIによるディープラーニングを活用し、従来のOCRでは難しかった手書き文字や非定型帳票などにも対応した高精度の読み取りを実現する。

開発にあたり、ドコモ・インシュアランスが蓄積してきた保険販売のノウハウをシステムにインプリメントすることで、利用者が保険会社ごとの表記法の違いを意識しなくてもよいようにした。保険会社の代理店システムやWeb申込システムとの連携が可能となり、既存のUI/業務の中に同サービスを組み込むことが可能となった。


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