日立、地銀4行と合弁会社設立で合意 バックオフィス業務を共同化

日立製作所は2026年5月15日、千葉銀行・第四北越銀行・東邦銀行・北洋銀行とともに、金融機関のバックオフィス業務の共同化を目的とした合弁会社「TSUBASA共同事務センター株式会社」の設立に合意したと発表した。合弁会社は2026年7月に設立し、2027年4月の業務開始をめざす。出資比率は千葉銀行54.2%、日立15.8%、第四北越銀行・東邦銀行・北洋銀行が各10.0%。資本金は6000万円(別途、資本準備金6,000万円)とし、所在地は千葉銀行本店内に置く。

新会社では、出資する4行の振込や口座振替、検印、相続手続などのバックオフィス業務を共通の環境で行えるシステム基盤を共同で構築し、業務の共同化を推進する。共通の事務処理環境は、アマゾン ウェブ サービス(AWS)上に共同基盤として整備する方針。これにより4行は相互に業務を委託・受託し、各行が得意とする業務を分担することが可能になる。とりわけ相続業務については、共同基盤上に新たな業務システムを開発し、2027年度上期中の稼働開始を予定している。受付後の書類チェックから振込などの最終処理まで、業務プロセス全体のペーパーレス化を実現するとしている。

今後は同様の課題を抱える他の地域金融機関にもサービス拡大をめざし、地域金融機関広域連携組織であるTSUBASAアライアンス加盟行をはじめとする金融機関に展開していく。地域金融機関では人員確保や業務効率化、コストの適正化に加え、高付加価値業務への経営リソース集約が急務となっている。一方で取引処理や事務管理などのバックオフィス業務を各行が独自に運営しているため、リソースの集約が十分に進まないという課題があった。こうした課題の解決に向け、4行はバックオフィス業務の共同化をめざす「TSUBASA共同事務センター構想」の検討を進めていた。

日立は新会社に対し、共同基盤の構築・運用サービスや業務システムを提供するとともに、出資者としても参画する。さらに将来的には、AIで社会インフラを革新する次世代ソリューション群「HMAX by Hitachi」の一つである「HMAX Finance」を新会社に提供する計画。AIエージェントを活用して段階的に業務の自律化を図り、暗黙知の形式知化も進めることで、バックオフィス業務の共通化にとどまらず、人とAIが協働するAIネイティブな環境を構築する。こうした取り組みを通じ、各行の収益性向上と、地域経済を含めた持続可能な発展への貢献をめざす。

##画像データは下記を使用してください
fintechイメージ_426483412