エコカーサブスクのmovusが42.6億円調達し、Grabとパートナー契約
東南アジアでライドシェアドライバー向けのエコカーサブスクリプションを展開するmovus technologies(東京都千代田区)は2026年5月15日、シリーズBラウンドで総額42億6000万円の資金調達を完了したと発表した。エクイティ16億6000万円、デット26億円の構成で、調達と同時に東南アジアNo.1の配車プラットフォームを展開するGrab(シンガポール)と正式なパートナーシップ契約を締結。Grab公認の唯一の日本企業パートナーとして、東南アジア地域でエコカー供給を進める。
エクイティファイナンスのリードインベスターは、トヨタ自動車・三井住友銀行が組成に関わるスパークス・アセット・マネジメントの未来創生3号ファンド。これに加え、スズキのコーポレートベンチャーキャピタル「Suzuki Global Ventures」が新規出資者として名を連ねた。スズキは1970年からインドネシアをASEAN事業の中核拠点と位置づけており、movus technologiesのサービスを通じた顧客接点拡大に期待を寄せる。三菱UFJキャピタル、ニッセイ・キャピタル、ユナイテッドなども参画した。
デットファイナンスの26億円の融資は、みずほ、三井住友、りそなのメガバンク・大手行に加え、商工組合中央金庫、北國銀行の計5行で構成。北國銀行はシンガポール拠点を通じた東南アジア向けベンチャーデットを本格展開しており、地方銀行が新興国スタートアップ融資の一翼を担う構図が鮮明となった。FFGベンチャービジネスパートナーズ(福岡フィナンシャルグループ傘下)の参画も、地域金融機関の海外スタートアップ投資への積極姿勢を示す。
movus technologiesはインドネシアで現地ローン審査通過率0.1%以下という金融課題に対し、IoTとデータを活用した独自の与信審査モデルで車両を提供してきた。Grab社は、「当社がさらにモビリティの民主化を促進させるためにボトルネックになっているのが、ドライバーの不足です。その背景には未成熟な金融システムがあり、多くのドライバー希望者が勤務用車両を持つことができないが故にドライバーになりたくてもなれません。この大きな課題をmovus technologiesが解決し、共に東南アジアのモビリティの民主化の促進、さらには社会インフラの構築を進めていけることを期待しています」とコメントしている。