わらび座が民事再生を申請 システムソフトなどが再生支援へ

秋田県を拠点に劇団などを運営してきたわらび座(秋田県仙北市、関連記事)は、秋田地方裁判所へ民事再生の申し立てを行ったと2021年11月2日に発表した。

わらび座は秋田県仙北市に「あきた芸術村」を開設し、日本の伝統芸能を基盤とした劇団事業、ホテル事業、地ビール事業などを展開してきた。劇団事業ではわらび劇場と、国内外とで公演を年間約1000ステージ開催。学校での出張公演や、あきた芸術村での修学旅行など学校行事の受入・体験サービスの提供も実施してきた。しかし、コロナ禍の長期化により経営状態が悪化。寄附などで資金を集めるも、事業の再建のめどが立たず、民事再生の手続きに入ることになった。

今後はスポンサー企業や支援協議会による事業・資金支援のもと、非営利法人として再生を図る予定だ。システムソフトは、文化的価値の高い演劇の承継、地元の従業員の雇用確保を目的に事業再生を支援する。同社はfabbit事業本部において、ITを活用した事業再生支援やスタートアップ企業支援を手掛けてきた実績がある。これらの事業再生や文化・スポーツ振興の経験をわらび座の再生に活かす。

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