ASTRA FOOD PLAN 群馬県の「かくれフードロス」削減へ実証実験開始

フードテックベンチャーのASTRA FOOD PLAN(埼玉県富士見市)は2024年4月5日、群馬県の「かくれフードロス」削減を目指して、オリーブ栽培を行う農業スタートアップのジャングルデリバリーや、秋間梅林観光協会などと連携し、年間数万トンの群馬県の未利用農作物を過熱蒸煎技術でアップサイクルする実証実験を開始すると発表した。ASTRA FOOD PLANは、群馬県が実施する令和6年度「ぐんまAgri×NETSUGEN共創実証事業」に採択されている。

実証実験では、オリーブや梅の未利用資源を活用した新商品開発のほか、オリーブ農家を中心とした生産者の生産性向上、群馬県における「食の循環型モデル」の構築などを目指す。新商品開発では、オリーブの葉や枝、オリーブオイルの搾汁残渣に加え、規格外の梅や梅の種などの未利用資源を新たな商品へアップサイクルする。また、過熱蒸煎機で乾燥した粉末は保存が効き、使い勝手も良いため、秋間梅林にある11店舗の梅農家直営の飲食店や土産店などでの商品化も構想している。

「かくれフードロス」は、食品残渣や産地で発生した規格外農作物や余剰農作物など、一般的な「食品ロス」には含まれない食品廃棄のことで、年間約2000万トンあるとされている。群馬県環境情報によると、群馬県では年間 11.6 万トンのフードロスが発生しているが、産地で発生する未利用農作物は含まれていない。ASTRA FOOD PLANは今回の実証実験でジャングルデリバリーと秋間梅林観光協会との連携を行うが、今後は他事業者との連携も視野に入れ、群馬県全体の「かくれフードロス」削減と有効活用化に取り組む方針。

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