NEC、NXHD フォークリフトの自律遠隔搬送技術を共同開発、物流倉庫向けに

日本電気(NEC)とNIPPON EXPRESSホールディングス(NXHD)は、2023年8月29日、フォークリフトを活用した自律遠隔搬送ソリューションを共同で開発したと発表した。2020年10月から開始した価値共創に向けた探索プロジェクトの成果で、商品の運搬や積み下ろしなど倉庫内作業の効率性と安全性を向上させるためのものだ。

カメラやセンサ、アクチュエータなどを既製のフォークリフトに後付けすることで、シミュレーションによる搬送ルートの自動設計や、安全性を確保したフォークリフトの自律遠隔搬送を可能にした。複数拠点の複数台のフォークリフトを遠隔から少人数で集中管理できるようにし、人手不足を解消するとともに、作業の安全性の向上なども図っている。今後は、NXHDの知見を活かしつつ、倉庫内での実証実験から得た知見をもとに、同ソリューションの早期事業化を目指す。在庫管理や入出庫管理を含む倉庫管理システムと連携させ、棚卸管理も含めた物流倉庫の自動化を進めていく考えだ。

物流業界では、少子高齢化による人口減少と、2024年のトラックドライバーに対する時間外労働規制の強化により、労働力不足がさらに深刻化すると見られる。障害者雇用の拡大を含めた多様な人材が働ける職場づくりや、物流の効率化が喫緊の課題となっている。

物流倉庫イメージ